マー君 ヨレヨレ3勝「セットポジションのいい練習ができました」

[ 2013年4月24日 06:00 ]

<オ・楽>3勝目を挙げた楽天・田中(右)は星野監督から頭をたたかれ苦笑い

パ・リーグ 楽天9-3オリックス

(4月23日 京セラD)
 8回を終えた楽天・田中はスコアボードを振り返り、思わず苦笑いした。「15安打か…」。3失点でチームの連敗を3で止めたが、被安打数は自己ワースト。「きょうはセットポジションのいい練習ができました」と自虐的に振り返るしかなかった。

 マウンドでは最初から最後まで苦しんだ。1点リードの2回に自身の暴投などで簡単に逆転を許し、3回も1失点。直球の走りが悪くスプリットやスライダーも本来の切れがなかった。8回も志願して続投したが3被安打。6度も連打を許すなどリズムも悪かった。

 早ければ今オフにポスティング・システム(入札制度)を利用してメジャーに挑戦する田中。この日は大リーグの盟主、ヤンキースのスカウトがバックネット裏で視察した。ヤ軍の現在の先発陣はサバシア、黒田、ペティットが3本柱を形成。16年まで8年契約の32歳、通算194勝のエース左腕サバシアは別格だが、38歳の黒田と、40歳の左腕ペティットはいずれも1年契約で、シーズン終了後にFAとなる。来季は一気に駒不足となる可能性もあり、田中の獲得に本腰を入れる可能性はある。

 ヤ軍スカウトの前で快投とはならなかったが、開幕から無傷の3連勝で、昨季からの自身の連勝も7に伸ばした。勝利のハイタッチでは「何をやっとるんだ!」とばかりに田中の頭をはたいた星野監督は「15本も打たれて勝ち投手になったのを見たのは、監督生活で初めてじゃないか」と目を丸くした。

 打たれて耐えて、今季最多の133球。次こそは田中らしい投球で白星をもぎ取る。

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