超優良助っ人ルナ 超お買い得でも打率トップの3つの理由

[ 2013年4月23日 08:55 ]

開幕から打ちまくる中日の新外国人・ルナ

 今年の新外国人は大当たり――。セ・リーグは中日のヘクター・ルナ内野手(33)が打率・381でリーグトップに立っている。開幕から17試合連続安打を記録したルナは、年俸2870万円の超お買い得助っ人。人気女優・石原さとみ(26)似とも評判のルナちゃんの打撃には、いったいどんな秘密が隠されているのか。

 予想以上の活躍だ。開幕から17試合連続安打をマークするなど、DeNAに移籍したブランコの後釜として中日が獲得したルナは、ここまで打率・381をマークしセ界のトップを走っている。

 「自分はホームラン打者ではない。ライナーを打って、チャンスで走者を還す。そういう打撃が持ち味だよ。打点を挙げることに自信がある」

 かわいらしいのは名前だけではない。パッチリ二重の目元は、一部ファンから「石原さとみに似ている」とささやかれ、インターネット上で論争まで湧き起こっている。だが、そんなほほ笑ましい話題の一方で、打撃には確かな根拠もある。

 理由(1)広角打法 21試合で32安打をマークしているが、右方向へ7本、中堅方向へ8本、左方向へ17本と広角に打てることを証明している。井上打撃コーチも「右にも左にも打てるし、対応力がすごい。寡黙だけれどものすごく考えている。陽気な中南米には珍しいタイプ」と証言する。

 理由(2)独自の練習法 ティー打撃をルーティンとしている。日本で一般的な補助者にトスを投げてもらうものではなく、スタンドティーにボールを置いて打ち返す。いろいろな場所や高さに設定し、苦手なコースをつくらない。ルナは、「これで広角に打つことを練習している。プホルスもやっていた練習だよ」と言う。

 プホルス(エンゼルス)は01年~10年に打率3割、30本塁打、100打点をマークしたメジャー屈指のスラッガー。ルナと同じドミニカ共和国出身で、同じ33歳。04~06年はカージナルスで同僚だった。バットを振り回すだけでは打率が残らないことを知っている。

 理由(3)配球の読み ルナについて、高木監督は「相手の攻め方を考えて打席ごとに待ち球を変えている」と指摘する。16日のヤクルト戦(神宮)。第1打席で左腕・村中のフォーク攻めで空振り三振に打ち取られたが、第3打席ではフォークに狙いを絞って左前適時打を放った。「1、2打席目で相手の投球を見た後の3打席目が一番得意」と打ち明ける。事実、来日後も第3打席は20打数10安打、驚異の打率・500を残している。

 キュートな顔をして、打席の中では実にしたたか。年俸2870万円。超優良助っ人の評価はぐーんと上がっている。

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