統一球なのに本塁打激増!飯田コーチ「打った瞬間に違いが分かる」

[ 2013年4月16日 13:18 ]

ノックするヤクルト・飯田コーチ

 摩訶不思議。統一球でも飛ぶんです!?今季、プロ野球に異変が起こっている。低反発の統一球が11年に導入されてから、大幅な減少傾向にあった本塁打が激増。開幕から5カードを終え、昨年の56本から111本と倍増している。統一球の反発力は上がったのか。日本野球機構(NPB)、ボールを供給するミズノ社ともに否定しているが、選手、首脳陣らの間では飛ぶボールに変わったのではないかとの声も上がっている。

 極端に低いライナーでも勢いを失わず、スタンドに入った。DeNAのラミレスが6日のヤクルト戦(神宮)で外国人史上初の2000安打を本塁打で達成した場面である。その当事者は、今季の統一球の「変化」について、こう証言した。

 「去年よりは飛ぶね。飛距離は、統一球とその前の飛ぶボールの中間くらいかな。これで投手と野手がフィフティーフィフティーになったんではないかと思うよ」

 開幕5カードを終えた本塁打数は、昨年の56本から111本に倍増。昨季1本が今季2本、15打点でパ・リーグトップの楽天・嶋もラミレスと同意見で「キャッチャーをしていても、ライナー性の当たりが伸びるようになったし、逆方向の打球が伸びている」と印象を語る。3月29日楽天戦(ヤフオクドーム)でパ・リーグ1号となる開幕戦アーチを放ったソフトバンク・細川は「飛距離が全然違う。100%変わっている」と話した。

 国際試合で使用する球に近づけるため、反発係数を抑えた統一球は11年から導入された。製造メーカーもミズノ社に統一。だがメジャー公式球を使うWBC球よりも飛ばず、本塁打が激減。著しい投高打低が問題視され、昨年から日本プロ野球選手会が見直しを求めている。それが導入3年目を迎え「飛ぶ」という。NPBは「統一球の仕様は変更していない」とし、ミズノ社も変更点はないとした。統一球は導入時に反発係数の基準内の下限値「0・4134」に近づけるとして製造されている。ただ下限値にしたとも言っていない。

 打者の技術が上がったという声もある。統一球は打つポイントが体に近いと詰まる。対応策でポイントを前に置き、球を押し込む打ち方に変える打者が増えた。ただ適応しただけでこれほど本塁打が激増するのか。投げる球とバットの衝突による反発力が生まれないノックならどうか。ヤクルトでノッカー役を務める飯田外野守備走塁コーチは「5メートルから10メートルは飛距離が違うんじゃないか」と驚く。今年の統一球はキャンプから支給され始め、オープン戦が始まった頃に入れ替わったという。だがヤクルトでは昨年までの球も残っており、飯田コーチは「新しいボールは打った瞬間に違いが分かる」と続けた。

 統一球の反発力は変わったのか。その真偽はともかく、「野球の華」である本塁打はファンを喜ばせ、ひいてはプロ野球人気の向上にもつながる。巨人・阿部も「本塁打が増えれば、見ているファンは面白いんじゃないですか」と歓迎した。

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