浦学17点初V!早朝5時から練習「冬は真っ暗」乗り越え頂点に

[ 2013年4月4日 06:00 ]

<浦和学院・済美>優勝を決めマウンドで歓喜の輪を作る浦和学院ナイン

第85回センバツ高校野球大会最終日決勝 浦和学院17―1済美

(4月3日 甲子園)
 浦和学院(埼玉)が決勝で済美(愛媛)を下し、創部35年目にして初優勝を飾った。2回に先制されたが、5回に4連続適時打など打者12人で7点を奪い逆転。4試合連続の2桁安打となる18安打17得点の猛攻で頂点に立った。91年から指揮を執る森士(おさむ)監督(48)は春夏合わせて18度目の挑戦で悲願を達成した。済美は5試合連続で先発したエース・安楽(あんらく)智大投手(2年)が6回9失点と崩れ、04年以来の優勝はならなかった。

 これがやりたいから猛練習に耐えてきた。マウンド付近で、浦和学院ナインが誇らしげに人さし指を突き上げる。山根主将は「小島には“俺らが返してやるからな”と言っていた。役割を果たせた」と後輩エースを打線が援護しての初優勝に、会心の笑みを浮かべた。

 1点を追う5回に同点とすると、3番・山根から4者連続タイムリー。一気に7点を奪い、152キロ右腕・安楽を攻略した。8回にも打者一巡の攻撃で8得点。終わってみれば18安打17得点の圧勝だった。森監督は「未熟ですけど一緒にいて飽きない。そんな選手たちがよくやってくれました」と感慨にふけった。

 「浦学は甲子園で勝てない」――。05年春から11年春まで、出場5大会連続で初戦敗退を喫し、そんなレッテルを貼られた。変革の必要性を感じた森監督は昨年、自身の母校である東洋大駅伝部を参考に、早朝練習を取り入れた。ナインは早朝5時から1周700メートルを3分以内で走り、それを8周。その後はサーキットトレーニングやロープ登り。授業が終われば足袋を履き、腰に重さ約5キロのタイヤ、両足首には1キロの重りを付けて「乱れ打ち」と呼ばれるノックを約1時間こなした。決勝で2安打3打点の木暮は「冬は真っ暗。朝から照明をつけて。つらかった」としみじみと振り返った。

 大会期間中も、午前5時に起床し、ホテル周辺のゴミ拾いをした。この日も朝7時から安楽を想定した打撃練習を行ってから甲子園入り。1年間かけて心身ともに鍛えられたナインは、本気で日本一を狙う集団になっていた。決勝で大会新記録となる4戦連発が懸かっていた4番・高田は「本塁打が打てればいいとは、一切思わなかった」と、バットを短く持ち2安打で後ろにつなげた。

 森監督が91年に就任した当初は、カメラマン席に球を投げ込む選手、審判と体がぶつかっても謝罪さえしない選手もいたという。あれから23年。5試合で47得点、失点3という強力なチームをつくりあげた。規律と礼儀を徹底し、心を鬼にして選手を鍛え、ついに日本一をつかんだ。

 ≪センバツ決勝での最多得点は21点≫浦和学院が18安打で17点を奪い、済美に16点差をつけて圧勝V。センバツ決勝での最多得点と最多得点差は06年横浜の21点(21―0清峰)、最多安打は03年広陵の20安打で、浦和学院はいずれも歴代2位。また8回にマークした1イニング8点も、06年横浜の6回の9点に次ぐ決勝歴代2位の猛攻だった。

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