「巨人松井」復活 5・5引退始球式 長嶋さんが打つ!

[ 2013年4月2日 06:00 ]

巨人在籍時、松井氏が背負った「55」にちなみ5月5日に引退試合が行われる

 サプライズは国民栄誉賞だけではない。「巨人・松井」が復活する。松井氏の引退セレモニーが、国民栄誉賞の授与が検討されている同じ5月5日の広島戦(東京ドーム)に決定。長嶋終身名誉監督もセレモニーに同席することが決まった。

 「尊敬する名誉監督(長嶋氏)の前でファンの皆さんにごあいさつする機会ができたことをうれしく思います。久しぶりの東京ドームが今から楽しみです」

 松井氏は巨人を通じてコメントした。ヤンキース移籍前年の02年11月23日のファンフェスタ以来、実に3816日ぶりに松井氏の巨人のユニホーム姿が復活することになる。昨年12月の松井氏の引退表明以降、白石興二郎オーナーは引退試合などの実施を検討。「比類なき、プロ野球にとっても世界に誇れる選手。松井君の意向を尊重することに尽きる」としてきた。松井氏が巨人時代、広報部長を務めた原沢敦球団代表兼GMが窓口となり、松井氏側に打診。引退表明後もニューヨークで生活している松井氏は3月上旬に第1子となる男児が無事誕生したことで一時帰国が可能となり、現役時代の背番号にちなんだ5・5セレモニー開催が決まった。

 松井氏は巨人側に恩師である長嶋終身名誉監督の立ち会いを要望。長嶋氏も快諾し「私たちが最も濃密な時間を過ごした場所で、彼の姿をまぶたに焼き付けることができるということで、今からとても楽しみです」とコメント。桃井恒和球団社長は2人のユニホーム姿での始球式に「ファンからすれば3と55が並ぶ姿は見たいと思う。松井君が投げるのであれば(打席には)長嶋さんに入っていただきたい」と説明。長嶋監督のもとで松井氏が最後にプレーした01年当時のユニホームの着用など、詳細を今後詰めていく意向を示した。

 松井氏はヤンキース時代の04年3月に東京ドームでのメジャー開幕戦で背番号55姿を披露した。だが、巨人、そして東京ドームで背番号55と3の共演は長嶋監督のラスト采配だった01年9月30日の横浜戦以来。「こどもの日」に子供だけではなく野球ファンへのビッグプレゼントが実現する。

 ▽松井氏と5月5日 松井は巨人時代には背番号55にちなみ、こどもの日の5月5日を「ゴジラの日」と位置づけていた。96年には前年1月の阪神大震災で両親を亡くした子供9人を東京ドームに招待した。なお5月5日の通算成績は日本が35打数8安打の打率・229、米国は21打数5安打の打率・238。ともに本塁打はなかった。

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