WBC精彩欠いた長野 復調一発「久しぶりにいい当たり」

[ 2013年3月25日 06:00 ]

<巨・楽>6回2死、右中間ソロを放った巨人・長野(中央)は阿部(左)、内海らナインに迎えられる

オープン戦 巨人1―7楽天

(3月24日 東京D)
 開幕OK弾だ。巨人の長野久義外野手(28)が24日、オープン戦最終戦となった楽天戦の6回に、右中間最深部へ1号ソロを放った。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では侍ジャパンの中核として期待されながら精彩を欠いたが、チームに再合流後2試合目での初安打が本塁打。試合前に原辰徳監督(54)から直接指導を受けた成果をすぐに出し、29日の開幕広島戦に向け、周囲の不安を一掃した。

 復調を告げる一発が、得意の右中間に飛び込んだ。6回2死。カウント3ボールから果敢に打ちにいった。

 「最後のオープン戦だったので、打てる球をしっかり打っていこうと思っていた。久しぶりにいい当たりだった。元気な姿を見せられるように頑張ります」

 不動の1番として期待されたWBCでは7試合に出場。打率・222、0本塁打、6打点に終わった。「申し訳ないという気持ち。凄く悔しい思いをした」。アマ時代は日大、Hondaで何度も国際大会に出場したが、WBCは別物だった。「凄い緊張感。CSよりも日本シリーズよりも緊張した」。準決勝のプエルトリコ戦では先発落ち。途中出場したが、9回2死で代打を送られるという経験もした。

 チームに合流した前日は3打数無安打に終わった。この日は若手に交じって早出特打を敢行し、練習中には原監督から直接指導も受けた。解説で訪れた侍ジャパンの山本監督の元にあいさつに行った際には「しっかり頑張ってくれ」と声を掛けられ、気合を入れ直して迎えた一戦だった。

 21日に「1番は長野かなという感じがします」と変わらぬ信頼を口にしていた原監督は「いいきっかけになれば。(指導は)技術的な部分。精神的なものはとても強い人だから。彼ら(WBC組)が入って、迫力という点で一枚も二枚も上積みされているという感じはしました」と称えた。

 開幕は目前に迫っている。「あと4日。いい調整をしたいです」。結果を恐れず、好球必打。最多安打を獲得した昨季のような積極性を取り戻し、その口ぶりには少しだけ力強さが戻っていた。

 ▼侍ジャパン・山本監督 長野が打ったからホッとした。いい打ち方だったよ。本来の打ち方。

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2013年3月25日のニュース