大谷プロ1号!初安打が特大130メートル弾

[ 2013年3月18日 06:00 ]

<日・中>3回1死、右越えソロを放つ大谷

オープン戦 日本ハム8-2中日

(3月17日 鎌ヶ谷)
 日本ハムの大谷翔平投手(18=花巻東)に待望のプロ1号が飛び出した。17日、中日とのオープン戦に7番・右翼で出場し、3回に右中間席後方の防御ネットに突き刺さる130メートル弾。オープン戦10打席目で生まれた初安打を初本塁打で飾った。高卒ルーキーのオープン戦アーチは清原和博(西武)、松井秀喜(巨人)もできなかった快挙。この日は右翼の守備でも好プレーを見せ、投打二刀流に挑戦するルーキーが、開幕1軍をグッとたぐり寄せた。
【試合結果】

 異様な光景だ。右翼の守備に就こうとする大谷に、竜党からも大きな拍手が湧き起こった。

 「打った瞬間行ったかなと思った。凄くうれしい。やっと打てたのでホッとした気持ちと、良かったなという思い。しっかり振れた」

 鎌ケ谷開催のオープン戦としては最多4586人が押し寄せた。そのスタンドを揺らしたのが3回だ。ホフパワーと鵜久森の2発で、すでにベンチは最高潮。二刀流ルーキーは「(これ以上)塁に出したくない。直球系が来ると思った」と昨季10勝を挙げた山内の心情を読み切った。

 2ボール1ストライクから内角低めのツーシームを振り切った。鵜久森との2者連発、この回3発目は右中間後方の防御ネットを直撃する130メートル弾となった。オープン戦10打席目、実戦34打席目でのプロ1号。試合前のティー打撃中、渡辺打撃コーチから受けたアドバイスが効いた。

 沖縄キャンプ中よりもテークバックした際のトップが浅いと指摘された。トップの位置を体から離すように深くし、ミートポイントまでの距離をとった。これでタメが生まれ、力強いスイングが復活した。「すぐに結果を出すのはたいしたもの」と渡辺コーチ。高校通算56発のルーキーとはいえ、いきなり結果を出すのは至難の業。清原、松井も1年目のオープン戦で一発はなかった。だが、大谷はフォームを修正して打った。

 守備能力も高い。初回、先頭・平田が右翼ファウルゾーンに打ち上げると、大谷は猛然とダッシュしスライディングキャッチ。この日は計7度の守備機会を難なくこなし、「体が動いてそのままの勢いで攻撃にいけた。たくさん飛んできてくれて良かった」と笑った。

 試合後の大谷は、記念球が手元に戻ってきても「まだ、オープン戦なので…」と興味を示さなかったが、手応えは確かに残った。「開幕1軍の見極め」と設定する21日の楽天戦(東京ドーム)まで残り3試合。栗山監督は「(高校時代の)いい時を知っているのでまだまだ」と合格点を与えないが、笑みはこぼれた。開幕1軍どころか、右翼の開幕スタメンも期待させる一撃となった。

 ▼日本ハム・大塚外野守備走塁コーチ(初回の右邪飛の捕球について)ベンチから見ていたら捕れないと思った。きょうは打球までのスピードを上げることがテーマで、ちゃんとそれをやろうとしてくれた。

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