坂本 驚弾!カブス正捕手「彼が一番印象に残った」

[ 2013年3月17日 06:00 ]

<カブス・日本>3回1死二塁、左中間に2ランを放ち、ベンチでアゴタッチする坂本(手前)

オープン戦 日本5―7カブス

(3月15日 メサ)
 乾いた打球音を残し、白球は伸びた。同点の3回1死二塁。坂本(巨人)が左腕ウッドの内角へのカットボールを完璧に捉え、左中間席に豪快に運んだ。

 「いかないかなとも思ったんですけど、乾燥しているからか思ったより飛びましたね。カットが多かったので(懐に)入ってくるイメージで打った」

 1次ラウンドのキューバ戦以来の5番復帰。2回は先頭で中前打を放ち、カブスの捕手のカスティーヨは「彼が一番印象に残った。安打を打つのに何が必要か分かっている。打ち取ろうと全てを試みたが、しっかり対応された」と舌を巻いた。

 1次ラウンドは打率・083と低迷。6番に降格した2次ラウンドでは台湾戦の8回に同点打を打つなど・444と復調への足掛かりとした。腰の張りを訴えてオランダとの1位決定戦は欠場したが、「もう大丈夫です」。準決勝以降は5番か6番を任される予定。4番の阿部が好調なだけに、坂本の復活は上向きの打線にさらなるつながりを生み、得点力をアップさせる。巨人では昨季、主に3番を務めたが、「(打席に入るまでに)投手をより多く見られるし、情報が少ない中での戦いなので(5、6番は)いい」と言った。

 楽天の田中を捕手としてバッテリーを組んでいた昆陽里小6年の00年。家族旅行でシアトルを訪れ、マリナーズの本拠地、セーフコ・フィールドで初めて大リーグに触れた。「イチローさんが入る前の年で佐々木(主浩)さんがいて。とにかく凄い雰囲気で興奮しました」。その時以来という米本土上陸。大リーグのキャンプ地でのプレーに「設備も凄いけど、何より気持ちいい。本当にすがすがしいというか」と野球少年のように目を輝かせた。

 ただ、すぐに厳しい表情に戻った。「負けられない戦いが始まりますから」。準決勝へ向け臨戦態勢は十分に整った。

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