松井 鳥谷に天然芝講座 気になるのは「アンツーカーの土」

[ 2013年3月15日 06:00 ]

山本監督(中央)が見守る中、鳥谷(左)に天然芝での補球の仕方を教える松井

WBCラウンド

 日本の人工芝から米国では、内外野ともに天然芝となる。まずは大リーグ仕様の環境をチェック。その中でも守備は入念だった。内野ノックでは鳥谷の隣に、唯一のメジャー経験者・松井が寄り添った。

 「経験があるのかないのか、自分では分かりませんが、情報共有はあるでしょう。そういう話になれば、僕の言える範囲の中では当然言います」。04~10年の7年間大リーグに在籍。マイナー暮らしもあり、米国の野球環境は知り尽くしている。松井の経験はチームにとって貴重な財産だ。

 天然芝の部分では打球の勢いが殺され、逆にアンツーカーの部分では打球が速くなることも知っている。守備での動作をビデオ撮影し、2人はその動画も確認した。「自分の姿勢をチェックしただけですよ」と照れたが、じっくりと意見交換を交わした。土のグラウンドである甲子園を本拠地とする鳥谷も「天然芝はそこまで気になりませんが、アンツーカーの土が硬い。そっちの方が問題ですかね」と話した。

 前回大会に参加したイチロー(当時マリナーズ)は土の硬さで走塁時のスライディングが殺され、より勢いが必要になると説いた。接戦が余儀なくされる決勝トーナメント。攻守ともにわずかな差が勝敗を左右しかねない。鳥谷は「オールスターでしか他球団の選手と話せないので楽しい。気持ち良くやれてます」と充実感を漂わせた。チーム全体に助言が波及する土壌が侍ジャパンにはある。米国野球を熟知する先輩から鳥谷が受けた金言もその一部だ。

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