松坂崖っぷち 右ふくらはぎけいれんで緊急降板

[ 2013年3月13日 06:00 ]

<インディアンス・エンジェルス>1回を投げ、登板2回目の7回、投球練習中にマウンドで右足が耐えられなくなり、緊急降板する松坂

オープン戦 インディアンス0-0エンゼルス

(3月11日 グッドイヤー)
 インディアンスとマイナー契約を結び、メジャー昇格を目指す松坂大輔投手(32)が11日(日本時間12日)、エンゼルス戦に3番手で6回から登板。右ふくらはぎのけいれんで予定の4回を投げられず、1回1安打無失点で降板した。先発5番手を争うカズミアは4回無失点と対照的な結果になった。契約上、メジャー昇格の判断は26日(同27日)が期限となっており、開幕メジャーに暗雲が漂った。

 駆けつけたテリー・フランコナ監督から慰められるように肩を叩かれた。無念の交代。マウンド上で松坂は悔しさのあまり、思わずうつむいた。2イニング目の7回。投球練習を6球したところで苦しげな表情を浮かべ、何度も右足を伸ばした。限界に達したサインだった。

 診察の結果は「右ふくらはぎのけいれん」。本人は「きょうはすみません」と語るにとどまったが、原因は蓄積疲労と脱水症状が重なったとみられる。指揮官は「足がつったようだ。次回登板について話すのは時期尚早。あす(12日)はチームは休みだし、様子を見たい」と説明した。

 確実に状態は上向いていた。7日にキャンプ最多となる113球の投げ込み。「やっとしっかり球に(力を)伝えられるようになってきた」と手応えを口にしていた。6回に登板。1死後に3番ハミルトンに安打を許したものの、後続はカットボールを武器に抑えた。その直後のアクシデントで、予定の4回を投げられなかった。

 症状は軽く、今後の登板に影響はない見込み。だが、開幕ローテーション争いが佳境を迎える中で、極めて厳しい立場に追い込まれた。先発陣は4番手までが決まり、残るは1枠。5番手を争うカズミアは先発で4回を無失点と明暗がくっきりと分かれた。松坂もオープン戦4試合で計8回2失点と結果を残しているが、元レイズのエースで通算66勝を誇るライバルは計8回無失点である。 開幕ローテーション入りできなければ、メジャー昇格の道は限りなく閉ざされる。契約上、26日までに球団がメジャーに昇格させなければ、松坂が自らの去就を選択できる権利を持っている。そのリミットまで登板機会は残り2、3試合。調整遅れは許されない立場で、好アピールが求められる登板も続く。

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2013年3月13日のニュース