星野監督、メモリアルイベント出席 侍ジャパンは練習前に黙とう

[ 2013年3月11日 18:42 ]

オープン戦のため滞在中の松山市で、東日本大震災犠牲者の冥福を祈り黙とうする楽天の星野監督(左から2人目)ら

 東日本大震災は11日、発生から2年を迎えた。スポーツ界では被災地に黙とうがささげられ、復興支援活動の継続を呼び掛ける声が寄せられた。

 仙台市に本拠地を置くプロ野球の楽天は、オープン戦のために滞在中の松山市で「東日本大震災2周年メモリアルイベント」に出席した。星野仙一監督と震災当時選手会長だった嶋基宏らが、地震発生時刻の午後2時46分に黙とうをささげた。同監督は「われわれが勝つことで一瞬でもいい、本当に腹の底から今のつらさを忘れてくれたら」と、一つでも多くの勝利を届けることを誓った。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で準決勝進出を決めた日本代表は東京ドームでの練習前にグラウンドで黙とう。楽天の田中将大は「まだ以前の生活に戻れていない人もたくさんいる。震災が風化していくのが一番怖い」と、苦しい生活が続く被災者を思いやった。

 宮城・東北高出身で米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有は昨年、被災地から野球少年を試合に招いた。「まだ2年だし、全部が直るわけではない。力になっていきたい」と語った。サッカー日本代表の本田圭佑(CSKAモスクワ)は一昨年に被災地支援の基金を設立し、義援金で昨年12月に宮城県石巻市にフットサルコートを完成させた。自身の公式サイトで「一日でも早く復興が実現されていくことを、遠いロシアの地から祈っています」などのメッセージを掲載した。

 大相撲では春場所担当部長の貴乃花親方らが、会場の大阪市のボディメーカーコロシアム正面入り口で黙とうをささげた。

 五輪選手の強化拠点、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで行われた日本オリンピック委員会(JOC)エリートアカデミーの修了式で、JOCの福田富昭副会長は「震災から2年の日に巣立っていく子どもたちを見て、今後もスポーツの力で夢を与えていきたいと感じた。五輪選手が被災地を巡回する支援活動を継続したい」と話した。

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