これが本物のマエケンだ!5回1安打無失点、右肩大丈夫

[ 2013年3月4日 06:00 ]

<日本・中国>5回無失点の好投を見せ、阿部(右)と笑顔で言葉を交わす前田

WBC1次ラウンドA組 日本5―2中国

(3月3日 ヤフオクドーム)
 前田健(広島)は立ち上がりを強く意識した。エース田中の初回失点から苦戦した前夜は5回までベンチ内で声援を送り、重苦しい空気を実感していた。だから、全開で入った。「後攻だったので、いい投球でチームに流れを持ってきたかった」。その言葉通り快投を演じた。

 初回10球、2回8球で連続の3者凡退。3回は四球、4回は唯一の安打となった左中間二塁打で走者二塁を背負っても後続を断った。4回50球を投げ終えた後、首脳陣からの意思確認に対して続投を志願した。「まだ長いイニングを投げてない。行きたい、行きますと言った」。5回は6球で片付け、65球の球数制限に余裕を残して大役を果たした。毎回の6奪三振。WBC初登板で堂々の勝利投手に輝いた。

 「選手として憧れていた舞台。投げられることに感謝して、選んでくれた監督に感謝して結果を求めて投げた。不安を払しょくするためにもいい結果を出したかった」

 2月の合宿中で右肩の不安が発覚。17日の強化試合は最速135キロで、右肘が下がり、重心も高く、立ち投げに近いフォームだった。しかし、周囲の不安をよそに、前田健は登板を重ねるごとに階段を上がっていた。この試合、武器であるスライダーで4三振を奪い、直球は最速146キロを計測した。

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2013年3月4日のニュース