大谷 22日1軍昇格へ 打撃は通用、まずは野手で

[ 2013年2月21日 06:00 ]

フリー打撃で快音を連発する大谷

 沖縄・国頭村(くにがみそん)の2軍キャンプに参加している日本ハム・大谷翔平投手(18=花巻東)が、22日から1軍昇格することが20日、分かった。2軍は22日でキャンプは打ち上げるが、大谷は2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷に戻らず、名護市での1軍キャンプに同行して二刀流の英才教育を受ける。まずは野手として開幕1軍入りを目指していく。

 開幕1軍へ向けて、大谷のギアが一段階上がる。ここまで成長痛などが残る体力面の不安を考慮し、2軍キャンプで1年間戦える体をつくってきた。

 そんな心配も解消されつつある。17日の紅白戦(国頭)には打者として途中出場。左前打、右翼線二塁打と2安打をマークした。特に2本目は、相手の緩慢な守備をついて二塁を陥れた好走塁だった。球団首脳は、1軍レベルでも大谷の打撃は通用すると判断。球団関係者も「沖縄に残す方向」と話しており、2軍キャンプを打ち上げるあす22日から1軍キャンプの名護に合流させ、1軍の中で英才教育を施していくことに決まった。

 右翼のレギュラーも狙える。キャンプイン直前に糸井をオリックスにトレード。現在は3年目・谷口やオリックスから加入の赤田らが競っている状況だ。まだ大谷は試合で守備に就いてないが、花巻東時代は投手兼外野手。球団も当初は遊撃手として育成していく方針だったが、19日には外野で特守を行い、クッションボールの処理を確認させるなど、実戦の準備に取りかかっている。

 大谷自身は「焦らずに、鎌ケ谷に帰るとしても実戦になるとしても、しっかりと自分のやることをやりたい」と話す。1軍合流後も練習では「二刀流メニュー」が継続される。投球と打撃を軸としながら守備や走塁も組み込まれる。練習密度は濃くなるが、2軍の練習内容を考案している中垣トレーニングコーチも22日から1軍合流するとあって心強い。

 この日の練習では、ケース打撃で無死一、二塁からバント失敗。高校時代に犠打の記憶はないが「しっかりやらないと」と反省した。きょう21日は投手として初めてフリー打撃に登板。「ムキに投げたりせずに、自分の球を投げて打者の反応を見たい」と冷静だ。1軍合流後の23日には阪神戦(名護)でオープン戦もスタート。160キロ右腕でなく、まずは高校通算56発のスラッガーとしてベールを脱ぐ。

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