阪神・岩本が侍斬り!緩急駆使し3回0封 ローテ入りアピール

[ 2013年2月11日 11:04 ]

<日・神>2回1死、稲葉を中飛に抑えた阪神・岩本

練習試合 阪神7―2日本ハム

(2月10日 名護)
 阪神の3年目の若武者が見事に侍を斬り伏せた。対外試合初戦で「開幕投手」を務めた岩本輝投手(20)が、3回2安打無失点と好投。4番・中田、5番・稲葉の侍ジャパン候補2人に加え、WBC台湾代表候補の3番・陽岱鋼(ヨウダイカン)も無安打に封じ、先発ローテーション入りへ、上々のスタートを切った。

 「1軍で戦うなら、ああいった(WBC代表の)人たちを抑えないと。抑えられてよかった」

 緩急を自在に操る投球術が光った。特に、初回2死無走者で迎えた3番・陽岱鋼の打席。カウント1ボール1ストライクから、この日の最遅86キロの超スローカーブを投じて追い込むと、直後に最速139キロ直球を外角にズバッ。53キロの球速差を駆使し、昨季のパ・リーグ王者の切り込み隊長を見逃し三振に仕留めた。「球が速くないので速く見せないと。相手の目線を変える意味もあります」。狙い通りの結果に、ホオも緩む。

 持ち味も存分に発揮した。低めを丁寧に突く投球スタイルをこの日も貫き、打者10人中5人を内野ゴロに打ち取った。2回の先頭・中田に対しては1ボール2ストライクから外角低めにスライダーを制球して体勢を崩し遊ゴロに料理。昨季24本塁打を放った侍ジャパンの大砲候補に、まともな打撃をさせなかった。

 大きな期待を寄せているからこそ、チームの初戦先発に抜てきした和田監督も「丁寧に低めを突く、持ち味をしっかりと出してくれた。合格点でしょう」と若武者の台頭に満足げ。中西投手コーチも「いいゾーンに球を集めることができていたね」と目を細めた。

 「最初は緊張しましたが、結果を出すことだけを考えて投げました」。昨季は1軍で2勝を挙げた有望株。能見、岩田、メッセンジャー、スタンリッジに続く「先発枠」へ一歩前進した。

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2013年2月11日のニュース