侍ジャパンに暗雲 坂本が右膝違和感で早退

[ 2013年2月8日 06:00 ]

キャッチボールとティ打撃だけで宿舎に戻る坂本

 侍ジャパンの3番候補にアクシデントだ。巨人・坂本勇人内野手(24)が宮崎キャンプ第2クール初日の7日、ウオーミングアップ中に右膝の違和感を訴えて、全体練習から外れた。別メニューで軽めの練習は行ったものの、早退し宿舎で静養。8日以降の練習は患部の状態次第となるが、坂本自身初めての故障箇所だけに、WBCに向けて不安は拭い切れない。

 日焼けした顔が一瞬、ゆがんだ。30メートルダッシュでスタートを切った坂本が、右足を引きずるようにスピードを緩めた。球団トレーナーが駆け寄るとナインと離れロッカールームへ下がった。

 サンマリン宮崎から、木の花ドームに場所を移した坂本は別メニューで練習した。キャッチボールは肩慣らし程度。ティー打撃も、右足を強くひねる動きは避けて軽く20球ほど打っただけで、右膝の状態を探る確認作業に終始した。「大事を取ってです。様子を見て、あしたどうなるかという感じです。様子を見ないと分からないので…」と言い残し、午前11時25分には練習場を後にした。

 球団広報は「右膝の違和感。病院には行かず宿舎に帰って治療する」と発表。原監督も「大事を取ってということでしょう。そう聞いています」と軽症を強調したが、公式戦では09年7月28日の中日戦(東京ドーム)から、現役では阪神・鳥谷(1178試合)に次ぐ491試合連続出場を続けている坂本にとっては初めての箇所となる。膝の状態が悪化すれば、攻守両面に悪影響を及ぼすことになる。

 この日の宮崎は最高気温が11度と肌寒く、前日の18度から7度も下がった。坂本は1月6日から約2週間、阿部、長野らと温暖なグアムで自主トレを行い、WBCを想定し、例年より早めに体を仕上げてきた。急激な気温の変化が、右膝に異変をもたらしたことも考えられる。8日も最高気温が6度の予報で、全体練習参加は回避する可能性が高い。

 侍ジャパンでは中日・大島も左肘の違和感で所属チームを一時離れた。坂本は「3番・遊撃」が確実視されるキーマン。山本浩二監督は9日に巨人キャンプを視察する予定だが、その直前のアクシデントとなった。15日から始まる代表合宿まで1週間。3月2日の1次ラウンド初戦(対ブラジル、ヤフオクドーム)まで時間はあるとはいえ3連覇を目指す日本の中核だけに、回復具合は気がかりだ。

 ▽坂本と故障 入団3年目の09年7月20日の横浜戦(横浜)の試合前に腰の張りを訴え欠場。前年から続いていた連続試合出場は226試合でストップした。出場選手登録は抹消されず3試合欠場。24日球宴第1戦で復帰。

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2013年2月8日のニュース