ソフトB・陽耀勲がチーム帯同ボイコット 米挑戦目指し徹底抗戦

[ 2013年2月1日 06:00 ]

キャンプをボイコットしたソフトバンク・陽耀勲

 プロ野球は1日、沖縄、宮崎の両県で12球団が一斉にキャンプイン。31日、各球団がキャンプ地入りする中で、ソフトバンクの陽耀勲(ヤン・ヤオシュン)投手(30)は宮崎入りしたチームへの帯同をボイコットした。

 今季の契約は未更改のままで、陽耀勲はスコット・ボラス氏(60)を代理人につけ、1年後の自由契約を要求。13年オフの大リーグ挑戦が認められるまで、キャンプへ合流しない徹底抗戦の構えをみせた。陽耀勲は球団の保留選手名簿に記載されており、大リーグを含めて他球団への移籍はできない。

 陽耀勲側から球団に連絡が入ったのは、キャンプ地・宮崎へ出発するこの日朝。連絡を受けた編成育成担当によると「契約がまとまるまでキャンプには参加できない」と言ってきたという。球団関係者は福岡空港で宮崎行きの航空券を手に待ったが、出発時刻の午後2時10分が過ぎても、姿を見せることはなかった。

 「戸惑っているというのが、正直なところ。きょうも(宮崎に)来ると信じていました。メジャーでやりたいとのことですが、うちも戦力と考えているので保留選手名簿に載せている」と石渡茂編成育成部長。陽耀勲とは30日にヤフードームで交渉し、1年後の大リーグ挑戦を訴えられたという。昨季終盤に先発ローテーション入り。9試合で2勝3敗ながら、防御率は1・48と安定感を見せた。来日7年目で開花し始めた外国人左腕に対し、球団側は2年契約で、昨季の1100万円から総額で1億円を超える年俸を提示していた。

 事態が急変したのは1月中旬。陽耀勲は代理人を中国人から、松坂(レッドソックスからFA)らが契約するスコット・ボラス氏に変更した。敏腕代理人の要求は1年後に自由契約となり、大リーグに移籍すること。同じパターンで海を渡った外国人選手の例では、最近では中日のチェン(現オリオールズ)がいる。

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2013年2月1日のニュース