赤門軍団浮上へ「桑田ホットライン」疑問あったらメール指導仰ぐ

[ 2013年1月28日 06:00 ]

東大野球部の練習で部員に声をかける桑田氏

桑田氏 東大で特別コーチ

 リーグ戦46連敗中で、30季連続最下位。そんな赤門軍団を浮上させるスペシャルプランがある。特別コーチに就任した桑田氏と東大ナインをつなぐ「ホットライン」だ。

 昨年11月に就任した浜田一志監督(48)は「桑田さんにお手本を見せてもらった。僕も見ててうれしかった。投手コーチを任せた以上、これからは桑田さんに任せます」と信頼を寄せた。今後の桑田氏は2、3月にWBCなどの仕事が予定されている。次回、東大を指導する日程は未定だが、そんな空白を埋める手段も準備されている。

 浜田監督は「(練習方法や技術で)疑問が生じたら桑田さんにメールします。最初は私が多い。そのうち学生がメールしてアドバイスを受ける。それを現場で生かす形にします」と打ち明けた。例えば、東大は2月26日から福岡・糸島で春季キャンプを実施する。浜田監督や学生コーチが投手陣をチェックするが、桑田氏からメールで授かったアドバイスをもとに指示を出す。その上で選手が疑問を抱けば、桑田氏にメールで直接話してもらうというわけだ。

 主戦級の初馬は「今まで教わってきた指導と違っていた。新鮮だった」と声を弾ませ、10年秋に1年生ながら早大・斎藤(日本ハム)に投げ勝った鈴木も「(右肩故障中だが)自分も桑田さんに話を聞いて、いいフォームをつくりたい」と目を輝かせた。浜田監督は「桑田さんの考えは東大生に適している」と言う。

 特別コーチのため、桑田氏が東京六大学野球でベンチ入りする可能性はないが、理論は根付く。「選手の悩み相談係となってサポートしたい」と桑田氏。球春到来を告げる頃、神宮のマウンドに上がる東大投手陣がどのように成長しているか楽しみだ。 

 ≪体罰問題でも持論≫桑田氏は会見で、問題が相次ぐ高校運動部内の体罰についても持論を展開した。「叩いて何が変わるのか。スポーツマンとして大事なのはお互いをリスペクトすること。叩いて良くなるなら全員がプロ選手になる」と毅然(きぜん)とした態度で答えた。さらに「根性や気合で結果は残せない」と考えることの大切さを説いた。

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