雪かき、ゴミ拾い、トイレ掃除…山形中央 感謝忘れず磨いた人間力

[ 2013年1月26日 14:38 ]

野球以外でもしっかりとした目標を掲げ精進する山形中央の松沢主将

 第85回選抜高校野球大会で、今大会限定の「東北絆枠」で選出された山形中央。「心の野球」を掲げる庄司秀幸監督(36)「こういう立場で出る大義は何か考えないといけない。そこを追求していく」と出場への思いを口にした。

 3年前のセンバツ初出場時は1回戦で敗退。2季連続出場となった夏も初戦で敗れた。甲子園で勝つため、技術よりも人間力を高める野球部に変わることから再出発した。

 室内練習場には「地域に愛される常勝チーム」と書かれた紙が張ってある。ナインは午前7時すぎに登校し、学校周辺の民家の前の雪かき、ゴミ拾いに励む。交代制でトイレ掃除もこなす。野球をやる以前に、感謝の心を磨いている。

 山形中央では、部員全員がそれぞれの係を持つ。道具の管理を行う倉庫班や、体重の増減をチェックするセルフケア班などさまざまだ。トイレ班を務める松沢主将は「トイレから日本一」を目標に掲げ「トイレ掃除はその人の気持ちが出る。嫌なことから逃げずに、一つでも多くの日本一をつくろうと思ってやっています」。練習試合で遠征に出れば、その学校のトイレを必ず見るという。

 「選ばれたのは周りや地域の方のおかげ。たった一人でもいいので、感動を与えられるプレーをしたい」と松沢主将。人間性を高めて臨む今大会。3年前とは違う結果につなげる。

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2013年1月26日のニュース