日本ハム 大型トレード決断のワケ 糸井メジャー挑戦で「先を見据えた結果」

[ 2013年1月24日 06:00 ]

トレードでオリックスに移籍する糸井

 23日に発表された日本ハムとオリックスの大型トレード。先発と内野手の補強を狙う日本ハムは、今季終了後にポスティング・システム(入札制度)を利用してメジャー挑戦する意思を球団に伝えたばかりの糸井を放出。中軸が打てる外野手と先発左腕を求めるオリックスと電撃的にトレードをまとめた。

 まさに急転直下の成立だった。キャンプインまであと9日。チーム構想はまとまり、キャンプの強化方針も固まったこの時期に、日本ハムは不動の「3番・右翼」の糸井を同一リーグへ放出した。

 「ここに来て急にまとまった。球団の戦力として。ある程度、先を見据えた結果」球団幹部はそう説明した。

 「ある程度の先」とは、糸井がメジャー挑戦の意向を持つ来季以降のことと推測される。日本ハムはこれまで球団方針としてメジャー挑戦を容認。FA移籍も含めて「去る者追わず」の姿勢で、従来の方針通りなら糸井は来季は失う戦力だった。そこで大幅な戦力ダウンは覚悟の上で、今季は若手の育成を重視。同時に即戦力外野手として赤田を獲得した複数トレードは、来季の戦力ダウンへ未然の対処策とも言える。

 チーム強化を短期、中期、長期に分けて計画的に進める日本ハム。WBCでは侍ジャパンの主力として期待され、営業面への影響も懸念される人気者の放出という大英断について、山田正雄GMは「大きな意義があるトレードと判断した。中長期に戦力バランスを整えていく上でも非常に価値がある」と話した。

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2013年1月24日のニュース