注目!ロッテ4位・加藤 負けず嫌いが生んだ50メートル“5秒68”

[ 2013年1月20日 08:18 ]

抜群の身体能力を誇るロッテドラフト4位・加藤は1年目から勝負を懸ける

新士録 ロッテドラフト4位・加藤翔平外野手

 全国的には無名だが、1軍デビューは意外に早いかもしれない。ロッテドラフト4位の加藤(上武大)は、並外れた身体能力の持ち主。「武器は足と肩」と言うように、50メートル走は何と5秒68。誤差の多い手動計時ながら、北京五輪に出場した朝原宣治が持つ5秒75の日本記録をも上回る。さらに遠投は120メートルを誇る驚異のスイッチヒッターだ。

 父・正さん(59)は高校時代にやり投げの埼玉県大会で優勝し、インターハイと国体に出場。高校時代は短距離選手だった母・清美さん(53)は国体の団体リレーで全国3位という輝かしい経歴を持つ。

 「小学校1年生まで足は速くなかったんです。かけっこで自分より前に人が走っているのが悔しくて、学校帰りに家まで走るようにしてから足が速くなりました」。小学校から自宅まで約2キロ。母親のアドバイスを受け、小学2年時から通学路にある電柱の間でインターバルダッシュを繰り返した。「1人で走ってました。周りから見たらちょっと変わった小学生だったでしょうね」。だが愚直な努力が実り、才能は開花した。

 1メートル83、84キロの体からは想像もつかない俊敏さを兼ね備える。新人合同自主トレを指導している大迫トレーニングコーチは「運動能力に二重丸をつけたよ。あの体であそこまで動けるのは天性」と絶賛する。伊東監督も新入団発表で加藤を一目見た瞬間に「体のバランスが素晴らしい!」と目を細めたという。

 ロッテの外野陣はポジション争いがし烈だが、1年目から勝負をかける。「角中さんや岡田さんはテレビで見ていた憧れの先輩だけど、足と肩は負けたくない。両打ちなので、使い勝手もいいはずです。ポジションを奪う気持ちでやるだけ」。驚異の身体能力で、キャンプ初日から首脳陣の視線をくぎ付けにする。

 ◆加藤 翔平(かとう・しょうへい)1991年(平3)3月28日、埼玉県生まれの21歳。小学2年から三俣タイガースで野球を始める。春日部東3年時に主将を務め、3年夏の埼玉大会は3回戦敗退。上武大では3年春から4季連続ベストナイン。4年春に盗塁王、4年秋には打点王に輝いた。契約金4000万円、年俸1000万円。背番号65。1メートル83、84キロ。右投げ両打ち。

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2013年1月20日のニュース