桑田氏が東大特別コーチに 46連敗中の野球部救う!

[ 2013年1月9日 06:00 ]

東大野球部の臨時コーチを務めることになった桑田氏

 東京六大学野球の東大は8日、特別コーチとして元巨人投手の桑田真澄氏(44)を招へいすることを発表した。今月から月に1、2度の割合で指導する。現在リーグ戦46連敗中の東大は、昨年11月に浜田一志新監督(48)が就任し、チーム再建を図っている。既に元中日の谷沢健一氏(65)、元西武の今久留主成幸氏(45)が指導に当たっている。桑田氏と今久留主氏はPL学園時代にバッテリーを組んだ縁もあり、「勝つ野球」を東大生に叩き込む。

 赤門に新たな「頭脳」が注入される。巨人、パイレーツで活躍した桑田氏が、30季連続で最下位に沈んでいる東大野球部の再建に乗り出すことになった。

 招へいを決めたのは昨年11月に就任し、母校再建に強い意欲を示す浜田一志新監督で、「(桑田氏の指導で)選手のモチベーションも上がることでしょう。課題である投手力を向上させ、春のリーグ戦で連敗ストップを目指します」とコメント。同監督は就任直後に明大OBの今久留主成幸氏を特別コーチとして招き、バッテリー部門の強化に取り組んだ。その今久留主氏から、PL学園時代にバッテリーを組んでいた桑田氏を紹介され、昨年末に正式にコーチ就任を要請、快諾を得た。

 東大では3年前から元中日の谷沢健一氏を特別コーチに招き打撃強化を図ってきた。一方で、昨秋リーグ戦のチーム防御率は7・09で課題は投手陣の整備。PL学園時代に2度の全国制覇を成し遂げ、卓越した野球理論の持ち主でもある桑田氏はうってつけの存在だ。現役引退後に早大大学院に入学した桑田氏。PL学園から早大進学を目指したこともあり、東京六大学への造詣は深い。09年には早大準硬式野球部の練習に参加し、打撃投手を務めるなど学生を指導。OB戦にも出場した。

 桑田氏はこの日、本紙の取材に「大学生に教えることは非常に楽しみだし日本に最初に野球が伝わったのは東大、当時の一高ですから。ぜひやりたいと思いました」と話した。プロ経験者がアマチュア野球の指導者となるには一定の条件を満たす必要があるが、今回の特別コーチは東京六大学野球連盟に届け出を行えば可能で、東大は既に申請済み。桑田氏は今月20日に初指導に当たる。

 ◆桑田 真澄(くわた・ますみ)1968年(昭43)4月1日、大阪府生まれの44歳。PL学園のエースとして1年夏から5大会連続で甲子園に出場し優勝2回、準優勝2回。通算20勝を挙げる。85年ドラフト1位で巨人に入団。94年にセ・リーグMVPと最多奪三振、87年沢村賞、87、02年最優秀防御率などのタイトルを獲得。オールスター戦に8度出場し、通算173勝141敗。06年オフに巨人を退団し、07年から08年3月までパイレーツでプレーした。1メートル74、80キロ。右投げ右打ち。

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