菅野が入寮 “永久保存”松井部屋見学「もっと努力しないと」

[ 2013年1月9日 06:00 ]

「松井部屋」でシャドーピッチングをする巨人・菅野

 巨人のドラフト1位右腕・菅野智之投手(23=東海大)が8日、神奈川県川崎市のジャイアンツ寮に入寮。「松井魂」継承を胸に決意を新たにした。

 「あれだけの選手になるためには、想像を絶する練習、努力があってこそ。自分ももっともっと努力して、少しでも近づければいいと思った」

 ジャイアンツ寮の2階「201」号室。通称「松井部屋」。昨年末に現役引退を表明した松井秀喜氏が入団1年目の93年から約3年間、素振りを繰り返し、すり切れた畳が敷かれたままの一室。96年に松井氏が退寮した後も、後輩たちへの無言の激励のために保存されていた。同寮は築20年が経過したことで、現在は改装工事中。だが、「松井部屋」だけは、後世に残していきたいと、現状のまま永久保存される方針が固められている。

 「松井部屋」を目の当たりにし、自然と表情が引き締まった菅野。その畳の上でシャドーピッチングをすると、「とうとう(ジャイアンツ寮に)来たという感じと同時に、しっかりやらないといけないという使命感が凄く強くなった」としみじみと語った。

 メジャーに羽ばたいた松井氏のように、その目は世界基準を捉えている。持参した愛読書は昨夏に購入したヤンキース・黒田の自著「決断」。「“メジャーに行って直球はほとんど球を動かして投げるようになった。日本の時からやっておけばよかった”と書いてあった。それで僕も練習しようと思った」と、現在はワンシームを習得中だ。

 10日に始まる新人合同自主トレを前に、松井氏の努力の跡に畏敬の念を抱いた菅野。「特別な球団ということは分かっている」。偉大な先輩の魂を受け継ぎプロの階段を上る。
 

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