桐光・松井 厳戒始動に7球団スカウトが集結

[ 2013年1月6日 06:00 ]

キャッチボールを行う桐光学園の松井

 昨夏の甲子園で1試合22奪三振の新記録を樹立した桐光学園(神奈川)の松井裕樹投手(2年)が5日、神奈川県川崎市内の同校グラウンドで始動した。学校側の方針で本人取材はNGとなる厳戒態勢の中、今秋ドラフト1位候補左腕が、高校ラストイヤーのスタートを切った。

 「けん制・フィールディングを完璧にする」「145を低めに投げる」「世界一の左腕になる」――。言葉はなくても、一塁ベンチ内に貼り出された松井が今冬に書いた直筆の目標が全てを物語った。昨秋の神奈川大会では準々決勝で敗退し、今春センバツ出場は絶望的。それでも、最後の夏に向け初日から精力的に動いた。巨人、ヤクルト、ソフトバンクなど7球団のスカウトが視察に訪れる中、約5時間のハードメニュー。野呂雅之監督は「今は6、7月に追い込めるように土台づくり。松井は(投球)スタイルを変えずに、勝てる投手になることが理想」と練習を見守った。

 松井は昨夏の甲子園4試合で68奪三振を記録し、一躍「全国区」の人気者に。大会直後から取材依頼が殺到。練習時間の確保が難しくなるほどで、学校側は昨年10月の国体後から取材自粛を報道各社に願い出る異例の事態に発展している。

 そんな高校生No・1投手に、ヤクルト・鳥原公二チーフスカウトは「ウチは関東の選手を獲らないと。1位候補です」と明言し、巨人・長谷川国利スカウトも「中学から見ている。当然Aランク」と負けずと高評価を口にした。高校最後の夏。松井は再び甲子園のマウンドに戻ることだけに集中する。

 ▽松井の昨夏甲子園での奪三振 1回戦の今治西戦で大会記録の22奪三振。2回戦の常総学院戦で19奪三振。3回戦の浦添商戦で12奪三振。準々決勝の光星学院戦で15奪三振。4試合で68奪三振をマーク

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