巨人とヤンキース 松井氏の指導者育成プランで話し合いも

[ 2013年1月1日 08:18 ]

ヤンキース時代に監督だったトーリ氏(左)と話し込む松井

 昨年12月27日に現役引退を表明した松井秀喜氏(38)に、古巣のヤンキースが監督修業プランを用意していることが31日、分かった。

 2014年にも傘下ルーキーリーグの指揮官として招へいする。実現すれば、松井氏がヤ軍でどのような采配や人心掌握術を学ぶかとともに、若者たちに何を伝えるかも注目される。

 例えば、米国ではティー打撃やトス打撃など球を打つことが重視され、日本のように素振りでフォームを固める習慣はない。ところが日米20年間の現役生活の中で、松井氏は、巨人時代に当時の長嶋茂雄監督とマンツーマンで取り組んできた素振りを「一番の印象に残っている」と振り返る。

 ヤ軍にとっては松井氏を迎えることで、日本流の新たな練習を逆輸入することができる。さらには試合へ臨むための準備や、一発ばかりを狙うのではなく、打点につながる打撃を選択する思考。03~09年の在籍7年間、これらは松井氏が取り組んできたもので、その真摯(しんし)な姿勢はいつもチームメートの模範となってきた。

 ヤ軍は02年から巨人と業務提携しており、松井氏が将来の巨人監督候補であることも十分承知している。今後は両球団で松井氏の指導者育成プランを話し合っていく可能性もある。メジャー傘下の球団で日本人監督が誕生すれば史上初となる。日米通算507本塁打を放ったパイオニアらしい新たなチャレンジが、これからも広がっている。

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2013年1月1日のニュース