中畑監督 妻の厳しい状況隠しながら采配「多重人格になるしかなかった」

[ 2012年12月6日 06:43 ]

涙をこらえる中畑監督

 DeNA・中畑清監督(58)の妻、仁美(ひとみ)さんが5日午後6時5分、東京・本郷の東大病院で子宮頸(けい)がんのため死去した。59歳だった。

 シーズン終盤、担当医から厳しい現実を告げられた中畑監督は「オレの不安を選手に感じさせちゃいけない。多重人格になるしかなかった」。張り裂けそうな思いを胸にしまい込み、グラウンドではいつものように明るく振る舞った。

 2人に残された限りある時間。オフに入ると横須賀での秋季練習、鹿児島・奄美大島での秋季キャンプ、ファン感謝デー以外全ての予定をキャンセルして夫人に寄り添った。奄美大島では池田純球団社長が用意してくれたiPadで病床とテレビ電話をつないだ。

 11月20日。最後の帰宅が許された仁美さんの希望で近親者を集め、調布市内のホテルで長女・恵さんの結婚を祝う食事会を開いた。翌21日で59歳になる仁美さんの誕生日祝いも兼ねた宴。誕生日祝いにはティファニーのブレスレットを贈った。

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