吉川 笑顔なきMVP 日本Sの屈辱「とにかく悔しかった」

[ 2012年11月22日 06:00 ]

最優秀選手賞を受賞した巨人・阿部(左)と日本ハム・吉川

プロ野球コンベンション

プロ野球のセ、パ両リーグは21日、今季最も活躍した最優秀選手(MVP)を発表し、パは日本ハムの吉川光夫投手(24)が受賞した

 日本ハム・吉川が浮かべた笑顔はほんの一瞬だった。24歳のシーズンでの受賞はパの左投手としては史上最年少で、新入団選手以外で前年に0勝の投手では両リーグ初。そんな快挙にも、表情は最後まで厳しかった。

 「とにかく悔しかった。もちろん来年はやり返さないといけないと思っている。日本一にならないと…」

 09~11年の3年間は1軍勝利のなかった左腕は、今季は栗山監督の抜てきに応えて14勝。防御率1・71で最優秀防御率のタイトルも手にした。だが、自信を持って臨んだはずの巨人との日本シリーズで2戦2敗。ともに5回持たずに降板。屈辱だけが残った。

 シーズン終盤から違和感があった左肘はオフに「内側側副じん帯の炎症」と診断され、今はボールを握れずにいる。「今年と同じではやられる。一つ一つの精度を上げてレベルアップし、今年達成できなかった(投球回数)200イニングは何としてもクリアしたい」。そう意気込んだ吉川の視線は「日本一奪回」「打倒巨人」をしっかり見据えていた。

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2012年11月22日のニュース