ヤクルト宮本 2000安打は「俺が届いて良い数字なのか」

[ 2012年11月21日 11:47 ]

5月4日の広島戦で2000安打を達成した宮本

野球人 ヤクルト・宮本(中―1)

 宮本は荒川の河川敷を歩いていた。10月下旬。やわらかな秋の日差しを受け、自然と口調も緩やかになる。

 「凄い数字と思うよ。でも俺が届いて良い数字なのかとも思う。2000本打って俺は凄いとか思わないしね」

 今秋正式にコーチ兼任となった。埼玉・戸田の2軍練習場ではノックバットを振る毎日。6カ月前の出来事をずっと前のように感じていた。「名球会に行ったら、あらためて、いろいろと思うんじゃないかな。(ヤクルト同期入団で今季2000安打を達成した日本ハムの)稲葉とも名球会で会える」

 脇役を自負する男が偉業を遂げたのは5月4日の広島戦(神宮)だった。2回の第1打席で福井から中前打を放ち、史上40人目の2000安打を達成した。「お客さんの反応とか、周りの反応が凄かった。でも野球はチームスポーツ。早く終わらせたいとも思っていた」。常に頭にあるのはフォア・ザ・チーム。個人的な記録に対し、喜びは一瞬だった。

続きを表示

2012年11月21日のニュース