栗山監督 今週中にも大谷と直接交渉へ「魂を持っていく」

[ 2012年11月19日 06:00 ]

秋季練習を視察した日本ハム・栗山監督

 パレードよりも大谷詣――。日本ハムの栗山英樹監督(51)は今週末にも、ドラフトで1位指名した花巻東・大谷翔平投手(18)との交渉に出向く考えを明かした。メジャー挑戦を表明している160キロ右腕の意志は固く、入団交渉は難航。17日に大谷同席の下で交渉に臨んだ山田正雄GMは、次回は栗山監督が出馬する可能性を示唆していたが、指揮官は「1週間以内に行きたい」と明言した。

 大谷サイドは父・徹さんの仕事の都合から交渉日は週末を希望しているが、今週土曜の24日は札幌で優勝パレードが予定されている。昨年12月、就任直後の栗山監督はファン感謝祭で「北海道はこの時期雪が降るが、来年は優勝パレードをして色とりどりな紙吹雪で北の大地を染めたい」と語った。しかし「何があっても行くよ。パレードは楽しみにしていたけれど、選手がいればいい。一番大事なのはこっち(大谷)だから」と決意をにじませた。25日もスケジュールは埋まっているが、あくまでも交渉を最優先する。

 それだけ現状が厳しいことは分かっている。17日の交渉では、球団は投手と野手の「二刀流プラン」も提示したが、大谷が質問することはなかった。「本当にダメなら長引かせるのは失礼」と複雑な表情を見せながらも、「チャンスがあるなら何度でも何時間でも行く。どうしても引きたくない」と語気を強めた。

 とにかく直接会って、自分の言葉で熱意を伝えたい。「自分の魂を持っていく」と栗山監督。わずかな希望をつなぐため、熱き思いを18歳にぶつける。

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2012年11月19日のニュース