山本監督 足攻でキューバかく乱!スタメン7人が今季2桁盗塁

[ 2012年11月14日 06:00 ]

福岡市内のホテルに集合し、ミーティングを行った山本監督(左)ら侍ジャパン

 侍ジャパンの山本浩二監督(66)が13日、スモール・ベースボールでキューバを倒すことを宣言した。福岡市内のホテルに巨人勢を除く選手、スタッフが集合し、全体ミーティングを行った。16日の第1戦の舞台となるのは、来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドと同じヤフードーム。1番から長野久義外野手(27)、大島洋平外野手(27)、坂本勇人内野手(23)とセ・リーグの安打数上位3選手を並べ、下位にも俊足を配置するオーダーで前哨戦に挑む。

 キューバ戦での戦い方を問われた山本監督の目は鋭くなった。そして、明確な指針を口にした。

 「足を持った選手もたくさんいる。その特長を出してほしい。この球場(ヤフードーム)は本塁打が出にくい。いかにつないでいくか。1次ラウンドに向けたいいシミュレーションになる」

 本番と同じヤフードーム。打順構想はすでに固まっている。1番から長野、大島、坂本を並べる。3人はセ・リーグ最多安打の上位3人(坂本、長野=173本、大島=172本)。俊足で、出塁率もリーグ上位に名を連ねる。そして、5番の松田以降も足を使える選手がズラリ。指揮官は「ポジションと打順は最終的にあす(14日)の練習を見て決める」としたが、スタメン9人中7人が今季2桁盗塁。どこからでも足と小技を絡めてチャンスメークできる打線をイメージしている。

 今回のメンバーは日本ハム・中田の骨折などで、大砲不在。パワーではキューバに劣るが、そこは球場の特徴を生かした「スモール・ベースボール」で対抗する。山本監督は「国際試合で1点の重みは増す。その1点をどう取るか」と話す。過去2大会よりも、さらに徹底した意識が山本ジャパンの初陣となるオーダーに表れている。

 午後6時から行われた選手を前にした約30分間のミーティング。指揮官は「国際試合の緊張感の中で、自分のプレーができるか。それが成長につながる」と説いた。その上で「3月の代表はまだ決まっていない。しっかりアピールしてくれ!」と競争意識を植え付けた。

 巨人の3選手は14日に合流する。アジアシリーズの疲れもあるが、試合感覚は残っている。「長野、坂本はフル出場に近くなる。阿部もベンチに入れる。代打で使うかもしれない」と言った。単なる強化試合ではない。思い描いた野球でライバルを撃破すれば、それは3月の本大会への自信へとつながる。

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2012年11月14日のニュース