原巨人、史上初5冠!今季象徴“全員野球”でアジア制覇

[ 2012年11月12日 06:00 ]

<ラミゴ・巨人>アジアシリーズを初めて制し、優勝トロフィーを掲げる原監督

アジアシリーズ決勝 巨人6-3ラミゴ

(11月11日 釜山)
 無敵の原巨人が12年シーズンを有終の美で飾った。ラミゴ(台湾)と決勝戦を行い、6―3で快勝。日本勢としては08年の西武以来、2大会ぶりの優勝となり、賞金5億ウォン(約3650万円)を獲得した。原辰徳監督(54)は巨人を初のアジア王者に導き、交流戦からペナントレース、クライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズを含めて史上初の5冠を達成。また、大会MVPには全3試合で打点を挙げた坂本勇 人内野手(23)が選ばれた。
【試合結果】

 過剰な儀式は必要なかった。胴上げも、歓喜の輪もない。原監督は充実の表情を浮かべ、ハイタッチで選手を迎えた。アジアの頂点を決める舞台でも普段通りの原野球を貫き、普段通りに勝利の喜びを分かち合った。

 「勝つことでアジア王者という称号をいただきました。この上ない12年シーズンになった。いい形で締めくくれ、私自身大変満足しております」

 前人未到の5冠。その頂点にたどり着くまで、貪欲に勝利だけを目指した。「シーズン中と全く変わらない戦い方をする」。選手に伝えた手を抜くことのないタクトにナインが躍動した。2回に石井が先制の右中間二塁打を放ち、実松が左中間へ2ラン。6回には矢野が左前適時打と今季の巨人を象徴するように、脇役たちが光った。

 4点リードの7回にも無死二塁から松本哲に送りバントをさせ、追加点を奪い「相手チームを見ながら選手起用をし、見事に応えてくれたということ」とうなずいた。故障を抱える阿部や長野も前日の予選リーグから先発起用。毎試合、ベンチ入りした野手のほとんどを使った。全員野球。「捨て駒はいない」と評する選手層の厚さをアジアの強豪に見せつけた。

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