ダル WBC出場辞退を正式表明「難しい決断でした」

[ 2012年11月8日 06:00 ]

 レンジャーズのダルビッシュが、WBC不参加を正式表明した。来季への調整を最優先するためで、代理人を通して英語での声明を発表し「母国である日本を代表するのは非常に光栄なことなので、とても難しい決断でした。今は来季を見据えて、十分な休養をとることが最も大切だという決断に至りました」と説明した。

 メジャー1年目の今季は30試合に登板。中4日での登板に加え、長距離移動など環境の変化により、満身創痍(そうい)だった。8月には右太腿に違和感を感じ、23日のツインズ戦先発を回避。終盤には患部にテーピングを施しての登板が続き、首痛を訴えてもいた。WBCに出場した場合は調整が前倒しになり、体調管理が厳しくなる。2年目の来季はエースとしての働きが求められるだけに、レンジャーズの一員として悲願の世界一を目指すことを優先した。

 レ軍も、ダルビッシュの決断を支持した。ジョン・ダニエルズGMは日本側から球団に対してWBCへの参加要請はなかったとした上で、「彼個人の決断だ。決めるまで多大な重圧があったと思う。自軍の選手が国際舞台で戦うのは素晴らしいことだが、彼は来季に向け、できる限りの準備をしたいということだった」と説明した。さらに球団公式サイトでも「彼がレンジャーズで登板するときはチームだけでなく母国(日本)も代表している」との声明も発表した。

 ▽ダルビッシュの第2回WBC(09年)VTR 松坂、岩隈とともに先発3本柱を形成。1次ラウンド初戦の中国戦(3月5日、東京ドーム)は4回無失点で勝利投手。2次ラウンド2回戦の韓国戦(同17日、サンディエゴ)は5回3失点で負け投手。その後、抑えに配置転換され、準決勝の米国戦は9回を締めると、韓国との決勝戦(同23日、ロサンゼルス)では1点リードの9回に同点に追い付かれたが勝ち越した後の延長10回を抑えて胴上げ投手になった。

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2012年11月8日のニュース