伝説の背番号だ!沢村「14」に「光栄に思う」

[ 2012年11月7日 06:00 ]

沢村(左)にユニホームを渡す前、沢村栄治氏と同じ背番号「14」を披露する山本監督

侍ジャパンマッチ2012 日本-キューバ

 巨人の沢村拓一投手(24)が、侍ジャパンで伝説の背番号を背負うことになった。6日、キューバ戦の出場メンバーが発表され、沢村の背番号が同姓の故沢村栄治氏がつけ、巨人では永久欠番の「14」に決まった。

 「意気に感じて頑張ります。偉大すぎるので巨人にいる限りつけることのない番号ですし、光栄に思っている。この番号に恥じないように頑張りたい」

 ただの国際強化試合ではない。1次ラウンドで激突する強敵・キューバ相手の前哨戦はデータ収集の貴重な実戦の場だ。山本監督は「ガチンコでやって相手の戦力を分析したい。速球にどう対応するか確かめたい。(沢村は)日本での投球のイメージで投げてほしい」と期待を込める。球界屈指の球威でねじ伏せる沢村と対峙(たいじ)するキューバ打線。その反応を分析し、本戦に向けて各打者の特徴を丸裸にする。

 沢村もキューバとは因縁がある。中大時代の10年に世界大学選手権の大学日本代表に選出され、最も対戦したい国に挙げたのがキューバだった。しかし右脇腹痛を発症し、大会前に戦線離脱。大会に出場することができなかった。山本監督は「結果や内容が良ければ3月のWBCのメンバーに入ってくる」と話しており、キューバ戦2試合のいずれかで先発が予定されている沢村にとっては、最高のアピールの場となる。

 当時17歳だった沢村栄治氏が、1934年の日米野球で、ベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグらを擁する全米相手に8回1失点の快投を飾ったのは今でも語り草だ。「キューバはスイングスピードが速い。押すところは押してしっかり打者を打ち取ることに集中したい」。あれから78年。今度は侍ジャパンの「14」が再び強豪の前に立ちはだかる。

 ▽沢村栄治の日米野球 34年10月に京都商を中退した沢村は最年少の17歳で全日本に参加。11月20日に静岡の草薙球場で行われた全米オールスター第10戦に先発した。、ベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグ、ジミー・フォックスら強打者をそろえた打線に4連続を含む9奪三振をマーク。7回にゲーリッグに決勝ソロを被弾して0―1で敗れたが8回5安打1四死球1失点の快投を見せた。この年は全米と16試合戦ったが全敗だった。

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2012年11月7日のニュース