偽装スクイズ失敗もケガの功名…矢野 流れ呼ぶ犠飛

[ 2012年11月2日 06:00 ]

<日・巨>3回1死一、三塁、左犠飛を放つ巨人・矢野

日本シリーズ第5戦 巨人10―2日本ハム

(11月1日 札幌D)
 ミスをミスで終わらせない。仕掛けが思わぬ効果を発揮し、巨人は大勝の流れをつかんだ。ミスしたのは矢野。それに乗じたのも矢野だった。

 「あれは僕のミスです」――。矢野が振り返るのは3回だ。2点リードで1死一、三塁。1ボール1ストライクからベンチのサインは偽装スクイズだった。日本ハム・吉川がセットポジションに入り、矢野がバントの構えを見せる。だが、吉川は投球動作に入らず、プレートを外した。構えるのが早すぎたのだ。

 セットからクイックも速い吉川。ところが、このときセットに入って間を置いた。橋上戦略コーチは「立ち後れないように、と思ってたとこに一呼吸置かれ(構えが)ちょっと早すぎた」。偽装スクイズは失敗。サインも取り消され、矢野は打つしかなくなった。

 しかし、この動きに日本ハムバッテリーが敏感に反応。けん制を入れて捕手・鶴岡は内野の守備位置を指示した。吉川も警戒してクイックから投球。制球に苦しむ吉川はクイックで特に球が浮いていた。7球目、外野フライにするには絶好の外角高めカーブを左翼へ。4点目の犠飛が大量点の流れをつくった。

 偽装スクイズ失敗が犠飛の可能性を高めたのはケガの功名。でも、それを生かした。ミスを引きずらず、やるべき仕事に徹した矢野の心の強さが生んだ王手だった。

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