高木監督「何をすれば試合に出られるか」

[ 2012年11月1日 06:00 ]

 政界だけではない。パワフルな「暴走老人」は球界にもいた――。

 中日は31日、ナゴヤドームでスタッフ会議を行い、コーチ陣の1、2軍振り分け等を決定。高木守道監督(71)は今月5日からの沖縄・北谷町での秋季キャンプで、老体にムチを打ってみずから若手選手を鍛え上げることを決断した。

 「プロとは究極を目指してやらないかん。そこを目指すうえで何をすれば試合に出られるか」

 いきなり新スタッフの前で約30分の訓示。プロ意識の徹底と、2年目に向けての熱い所信表明から始まった。派遣メンバーは平田、堂上兄弟ら約10人の野手の少数精鋭を選抜したが、コーチ陣も少数のため、みずからノックバットを握り、守備・走塁も指導することになる。捕手には配球面、ミーティングでもビデオを教材に全選手に講義する。そして休日はあらかじめ設けておらず、選手の疲労度を見て決める方針だ。

 「プロを意識して練習し、それを試合で見せる。観客動員(の減少)がどうのと言っているが、そういうプレーを見せれば、お客さんも来る」

 この日付で東京都知事を辞職して、新党を結成し、次期衆院選に出馬する石原慎太郎氏(80)の行動力とダブる。田中真紀子文部科学相から「暴走老人」と批判されたが、石原氏は国政改革に衰えない熱意を示している。「暴走」かどうかは別として、高木監督もチーム強化に衰えない熱意を示し、ドラゴンズ改革に乗り出す覚悟が近い。

 「再来年から新しいドラゴンズのスタートになる。そのためにも基本的なことをつくり上げていかないかん」

 会議後、今度は報道陣に約30分間の熱弁をふるった。シーズン終了後も、71歳がますます熱い。

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2012年11月1日のニュース