稲葉 史上3人目40歳弾!ハムお目覚め1勝

[ 2012年10月31日 06:00 ]

<日本ハム・巨人>2回1死、右中間にソロ本塁打を放ち、ベンチの祝福を受ける稲葉(左)

日本シリーズ第3戦 日本ハム7―3巨人

(10月30日 札幌D)
 やっぱり、イナバが救った。コナミ日本シリーズ2012は30日、札幌ドームに場所を移して第3戦が行われ、日本ハムが巨人を7―3で下し、シリーズ初勝利を挙げた。稲葉篤紀外野手(40)が2回、右中間に先制ソロ。40代でのシリーズ本塁打は03年の阪神・広沢克実以来9年ぶり3人目となった。稲葉は3回にも右中間適時二塁打を放ち、2安打2打点の大活躍。過去2戦でわずか1点だった打線は大ベテランのバットに引っ張られ、先発全員の12安打で快勝した。
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 チームの窮地に何とかしてくれる男。だから稲葉は頼りになる。たった一振り。それも先制弾という最高の形で、傾きかけたシリーズの流れまでもグッと引き寄せた。

 「(先制弾で流れを)変えましたね。今年一番の打ち方、一番の当たり。しっかり捉えたから打球の伸びが1つ2つあった。ホームで打てたし気持ちいいですね」

 2回1死から ホールトンが内角低めに投じた127キロのスライダーを「反応で打ちました」。体が自然と動いた。「縦振り」と呼ばれるバットのヘッドが立ったまま振り抜く、稲葉独特のスイングで完璧に捉えた。打球は一直線で右中間席へ。今シリーズ3戦目で初の先制点を奪い、重苦しかったベンチのムードを一気に吹き飛ばした。

 MVPに輝いた06年に2本、09年の2本に続く日本シリーズ通算5号目のアーチはシリーズ史上3人目の快挙となる40代アーチ。さらに3回1死一、二塁で右中間へ適時二塁打。これも2段階ロケットのような打球の伸びで右中間を破り、不惑とは思えないパワーを見せた。対ホールトンはソフトバンク時代も含めて対戦成 績は31打数3安打と苦手にしていた。1、2戦の巨人バッテリーの攻めにも「研究されていると感じた」。試合前は早出でロングティー打撃を敢行。薄暗い札幌ドームで一塁ベンチ前から右翼スタンドへ次々と打球を放り込みながら、体重移動などのバランスを確認。怠らない準備が値千金の一打を呼び込んだ。

 8月に40歳を迎えた今季は2年契約の最終年。05年の移籍以降、先頭に立ってチームをけん引してきた大ベテランは言う。「きょうという日はもう来ない。同じ打席は二度とない。いつもこの打席が最後だと思ってやってきた」。過去のどんな実績も成績を残さなければ来季はない。開幕から「ダメならこのまま引退もある」と言い聞かせながら一打席一打席に集中して結果を残してきた。

 第2戦で左手甲に死球を受けながら、強行出場した中田を「周りの僕たちが何とかしてあげないと、と思っていた」と有言実行でカバーした頼れる先輩。ナインの精神的支柱である稲葉に引っ張られた打線はシリーズ9度目の先発全員となる12安打で7点を奪い、本拠地で完全に息を吹き返した。

 「日本一になりたいです!」

 お立ち台でそう叫んだ稲葉には、逆転日本一への道が見えている。

 ≪日本シリーズ40代弾は杉浦、広沢、稲葉≫40歳2カ月の稲葉(日)が2回に決勝点となる先制本塁打。シリーズで40代選手の本塁打は92年杉浦(ヤ)、03年広沢(神)に次ぎ3人目。40代の勝利打点も代打満塁サヨナラ弾だった杉浦、昨年第4、5戦の小久保に次いで3人目(4度目)となった。また相手投手のホールトンはレギュラーシーズン通算31打数3安打、打率.097と苦手だったが、大舞台で2長打2打点と攻略した。

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