東浜 即戦力の自覚「1年目から活躍するのが使命」

[ 2012年10月26日 06:00 ]

ソフトバンクの指名が確定しナインの手で胴上げされる亜大・東浜巨

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(10月25日)
 【ソフトバンク1位 東浜巨 投手・亜大】その瞬間、東浜は大きく3度うなずいた。3球団競合の末に交渉権を獲得したのはソフトバンク。故郷の沖縄に一番近い球団だった。当たりクジを引いた王貞治球団会長が左手を高々と上げるのを見届けると、紅潮した顔に笑みが広がった。

 「九州のチームだし、好きな球団から指名されて凄くうれしい。ただ、ここ(ドラフト)は通過点。プロで結果を残せないと意味がない」

 プロ入りがゴールではない。亜大のエースとして東都リーグでいずれも歴代最多の22完封、420奪三振をマークし、同4位タイの35勝。誰もが認める大学No・1投手は「いつしか夢から目標になった」というプロ野球界で、どれだけ活躍できるかを見据えていた。

 王会長からテレビ画面を通して「君の力を必要としている。力を合わせて頑張ろう」とエールを送られると「1年目から活躍するのが、即戦力としての使命。それに見合う成績、それ以上の成績を残したい」とキッパリ。2桁勝利を最低ノルマに掲げ「10年、20年とやっていけるタフな選手になりたい。子供の憧れの選手になりたい」と力強く言った。

 来月は母校・沖縄尚学で社会科の教育実習を予定。「先生」になるという目標をクリアして卒業する前に、もう一つ達成したい目標がある。高校3年時の08年センバツに続く「日本一」である。最優秀選手など3冠に輝いたリーグ戦はこの日、青学大に敗れて完全優勝を逃したが、明治神宮大会が控えている。

 「青学大戦で勝ち点を落としたことを次につなげたい。悔いを残さないよう、最高の形で終われればいい」。名実ともにに「大学No・1」の称号を手土産に、プロの一歩を踏み出す。

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