阿部&内海がバッテリー賞受賞!日本一奪回へ中田封じだ

[ 2012年10月24日 06:00 ]

最優秀バッテリー賞を受賞した巨人の阿部(左)と内海

 スポーツニッポン新聞社が制定する「2012年度プロ野球最優秀バッテリー賞」の選考委員会が23日、都内で開かれた。セ・リーグは巨人・内海哲也投手(30)―阿部慎之助捕手(33)、パ・リーグは日本ハム・吉川光夫投手(24)―鶴岡慎也捕手(31)がそれぞれ受賞した。阿部自身は5度目の受賞で、27日から始まる日本シリーズ(東京ドーム)では、捕手として日本ハムの4番・中田封じが期待される。表彰式は12月上旬に予定されており、各選手には賞金100万円が贈られる。

 日本シリーズ進出を決めた翌日に届いた吉報。満場一致での3年ぶりの受賞に、阿部は喜びの言葉にも主将としての自覚をにじませた。

 「本当にうれしく思います。今年は内海とチームを引っ張っていきたいという思いがあるので、格別です」。5度目の受賞はヤクルト・古田、西武・伊東の6度に次いで、今季引退した阪神・城島に並んだ。バットでは自身初タイトルとなる首位打者、打点王、最高出塁率を獲得。打撃だけでない。マスクをかぶってもリーグトップのチーム防御率2・16を導いた。そんな大黒柱がまた一つ勲章を手にした。

 今季は捕手で111試合に先発出場。両足首痛の影響で21試合は一塁手で先発したが、CSファイナルSでは全6試合にマスクをかぶった。大事な局面では捕手としての存在感を示し、3連敗から3連勝(アドバンテージ1勝)で劇的な日本シリーズ進出に貢献した。

 「CSではどん底を見て、そこからはい上がってきた。その勢いのまま日本シリーズを迎えたい」。09年以来3年ぶりの日本一のために日本ハム打線を警戒する。東京ドームよりも広い札幌ドームを本拠地としながら巨人の94本塁打と互角の90本塁打、チーム打率・256は巨人と並ぶ。

 その中でも4番・中田は要注意。今季交流戦では4試合で16打数7安打3打点、1本塁打。セ・リーグ相手では巨人が最高の打率・438とカモにされた。宮崎でのCS直前合宿では日本ハムが四国IL選抜、巨人が韓国LGとダブルヘッダーでサンマリン宮崎を使用しニアミス。原監督も「きょう、中田君は打ったの?」と一目置く。パ・リーグトップの勝利打点17をマークした4番が打てば勢いづく。安全策だけでない。ときには内角を厳しく攻める大胆な配球も必要。今後はミーティングを重ね、中田封じの策を練る。

 日本シリーズ初戦はバッテリー賞を受賞したチーム同士の激突。阿部は「相手(吉川)もいいピッチャーだけど、粘って戦っていきたい」と言った。粘り=守り。最後のひとヤマで捕手・阿部としても最高のプレーを披露する。

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2012年10月24日のニュース