困った時の「福の神」追いつかれた直後に流れ戻す

[ 2012年10月22日 06:00 ]

<巨・中>6回2死、大島を投ゴロに反応する福田

セ・リーグ クライマックスシリーズ 巨人3-2中日

(10月21日 東京D)
 「福の神」が流れを止めた。同点に追いつかれた直後の5回1死。巨人は内海に代わって福田がマウンドへ。和田に四球を与えたが、ファイナルSで好調を維持する森野を遊ゴロ。続く平田も左飛に仕留め、傾きかけた勢いを渡さなかった。

 「準備はしていました。ここで打たれたら終わってしまうので。結果を恐れずにやりました」

 6回はわずか7球で3者凡退。そして7回。1死一塁で同点弾のブランコを迎えた。2球で追い込んだが「力みまくってしまった」とフルカウントに。それでも外角低め137キロカットボールで空振り三振。阿部の好送球で一塁走者も二塁刺殺。反撃の糸口をつぶした。

 05年のドラフト希望枠で巨人入り。結果を残せずにいたが今季は躍進を遂げた。4月19日に1軍に昇格すると、ロングリリーフもできる中継ぎとして1軍定着。ともに自己最多の50試合登板、8勝を挙げた。防御率は1・61。投手陣に欠かせないピースとなった。

 きっかけは今季初勝利の交流戦、5月16日のオリックス戦(東京ドーム)だった。先発の宮国が右肩に違和感を感じ、1回で降板。2回から緊急登板すると、3回無失点で白星を手にした。原監督は「緊急登板の方がいい投球をする」と笑ったが、これを機にロングリリーフとしての持ち場をつかんだ。

 福田の後はマシソンが2イニングを無失点に抑えた。8投手を費やした中日に対し、3投手でリレー。原監督も「福田が頑張ったし、マシソンも2イニングいってくれて大きかったですね」と奮闘を称えた。温存できた山口、西村をフル回転させ、22日の天王山を獲る。

 ▼巨人・マシソン(8回から登板。2イニングを無安打無失点で勝ち投手)大事な場面でアドレナリンが出た。2イニングを任された信頼感がうれしかった。

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