いら立つイチロー お寒いヤンキース打線 覇気なく3連敗

[ 2012年10月17日 12:37 ]

タイガースファンがスタンドで大喜びする中、ベンチから引き揚げるヤンキースのイチロー

ア・リーグ優勝決定シリーズ第3戦 ヤンキース1―2タイガース

(10月16日 デトロイト)
 ヤンキースは完全に後がなくなった。9回にヌネスのソロ本塁打で2戦連続完封負けは回避したが、打線はこの日のナイターが行なわれたデトロイトの気温10度よりお寒く、打開策がないのが現状だ。

 ポストシーズンで右腕から安打のないロドリゲスに代わりチャベス、スウィシャーに代わり、スピードのあるガードナーを1番に起用したジラルディ監督。苦肉の打線組み替えも終わってみれば4、7回に出たイチローの2安打などシングルヒット4本とソロ本塁打1本のみ。イチローの足を生かせないままアウトだけが積み重なり、背番号31の表情もいら立ちを隠せない様子で、指揮官は寒さに耐えながら、じっと腕組みをするしかなかった。

 チームの精神的支柱の主将・ジーターの戦線離脱は痛い。スタメン落ちしたロドリゲスの不振、4番カノはポストシーズンワーストの29打席連続無安打(9回、安打を放ち、記録はストップ)も全くの想定外だ。しかし、オリオールズとのデッドヒートを制し、東地区優勝、地区シリーズを勝ち抜いたたくましさ、したたかさの片りんがこの2試合全く感じられない。

 土壇場からの大逆転劇は見られるのか。背水の陣のヤンキースは、第4戦にエース、サバシアを立てるが、それ以上に打線の奮起が必要不可欠だ。

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2012年10月17日のニュース