選手生命懸け志願!熱投の館山「全力でつぶれるつもりで」

[ 2012年10月15日 06:00 ]

<中・ヤ>ヤクルト・館山は6回を4安打無失点の好投

セ・リーグCSファーストS第2戦 ヤクルト1―0中日

(10月14日 ナゴヤD)
 ヤクルト・館山は気力だけでマウンドに立っていた。1―0の4回2死満塁、打席には谷?。2ボール2ストライクとなった後、カットボール、フォーク、直球、フォークと投じたが、全てファウルで粘られた。根比べとなった10球目。フォークが低めに鋭く落ち、バットは空を切った。ナゴヤドームが中日ファンのため息に包まれる中、背番号25が最大のピンチを脱した。

 「ベテランですから。読みと読み。全部読まれていると思って全力でいった。最後はいいところに落ちてくれた」。後がない一戦で6回4安打無失点。チームに1―0の勝利を呼び込んだ。

 当初、第2戦の先発は流動的だった。昨年オフに血行障害の手術を受けた館山は今季も5年連続2桁となる12勝をマークしたが、復活の裏で肉体は限界に達していた。レギュラーシーズンが終了しても、後遺症から右肩と右肘の強い張りが引かず、CS前には痛み止めの注射を打ってブルペンに入っていた。

 小川監督としては少しでも館山の登板を遅らせたかった。13日の初戦を石川で獲れば、第2戦は村中を起用する考えだった。しかし、1―6で敗戦。試合後、館山は小川監督に第2戦の先発を直訴した。館山の投手生命を考え、投げさせたくなかった指揮官もエース右腕の熱意に折れた。

 「ショートイニングのつもりで。全力でつぶれるつもりでいった」。館山は味方を信じて飛ばし、6回2死一、二塁のピンチでも再び谷繁を8球目のフォークで中飛に打ち取った。救援陣も無失点リレー。小川監督は「館山は状態は良くなかったと思うが、本当によく粘った」とねぎらった。

 「とにかく勝つという強い気持ちで戦った」。館山が踏ん張っての逆王手。その男気が、ナインの心に響かないはずがない。

 ≪CSの1―0勝利はセ初≫ヤクルトが1―0で今CS初勝利。プレーオフ、CSの1―0勝利は10年ソフトバンクがファイナルSのロッテ第3戦で記録して以来5度目になるが、セでは初めてだ。決勝打はチーム初のCS2戦連続弾となったバレンティンの2号ソロ。プレーオフ、CSでの1―0決勝弾は81年柏原(日)がロッテ第1戦で打って以来31年ぶり2人目。シリーズを含めたポストシーズンでも6人目、7本目となる貴重な一発になった。

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