摂津 8回ピンチに狙い通りの併殺“野手への恩返し”

[ 2012年10月13日 19:31 ]

<西・ソ>西武に勝利し、森福(右)を迎えるソフトバンク・摂津

パ・リーグCSファーストS第1戦 ソフトバンク2―1西武

(10月13日 西武D)
 ソフトバンクの摂津は走者を出しながらも7回まで無失点と好投していた。8回もすんなり終わるはずだった。1死一塁で秋山に平凡なゴロを打たせる。だが、これを明石が二塁へ悪送球して一、二塁としてしまった。

 先発転向2年目にして、今季は最多勝利と最優秀投手(勝率1位)のタイトルを手にした。抜群の制球と球の切れを武器に、積み上げた勝ち星は17で負け数はわずか5。だが右腕は「負けるような内容でも野手の人が援護してくれて、負けを消してくれたのも大きかった」と感謝を忘れない。8回のピンチは、野手への恩返しに最適な場面だった。

 打席に迎えたのは注意すべき打者の1人として挙げていた中島。3球で追い込み、最後はフルカウントから決め球のシンカーで併殺打に仕留めた。「詰まらせて、ゲッツーを取ろうと思っていた」と厳しい場面で狙い通りの投球だった。

 今季負けなしの西武ドームで8回無失点。シリーズの行方を大きく左右する初戦を白星に導いたが「これでほっとしていられない。気を引き締めていきたい」と言う。最後まで表情を緩めなかったエースが、札幌への道筋を確かにつけた。

続きを表示

2012年10月13日のニュース