第1戦先発の牧田 心理戦「そこをうまく利用したい」

[ 2012年10月13日 06:00 ]

ボールの握りを確かめる西武・牧田

パ・リーグCSファーストS第1戦 西武―ソフトバンク

(10月13日 西武D)
 セ・パ両リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは、13日に開幕する。パ・リーグ2位の西武は、同3位のソフトバンクと対戦。今季13勝を挙げ、初戦に先発する牧田和久投手(27)は、昨年のファイナルステージ第3戦でサヨナラ負けを喫したソフトバンクへの雪辱を誓った。
【CS日程】

 その目には、自信がみなぎっていた。栄えある初戦の先発に指名された2年目右腕の牧田は、臆することなく堂々と今の心境を口にした。

 「初戦を任されて信頼されているなと思った。自分の投球をすれば抑えられる自信はある。自分のペースで投げたい」

 自信の源は、積み上げてきた数字にある。今季レギュラーシーズンはチームトップの13勝をマーク。対ソフトバンク戦の成績は4試合3勝1敗で防御率は0・33。27回2/3を投げ、失点はわずかに2点のみ。アンダースローから浮き上がる直球に、スローカーブ、スライダー、チェンジアップを交えて、ソフトバンク打線に的を絞らせなかったことが、抜群の防御率につながった。「今年は一発よりつなぎの打線。ポイントの打者や、得点圏(打率)の高い打者を気をつけたい」とし、本多、明石を要警戒選手に挙げた。

 ソフトバンクは牧田を苦手としている上、最終戦でノーヒットノーランを食らうなど、シーズン終盤は深刻な打撃不振に陥った。「(打ちたいという)気持ちで来ると思う。そこをうまく利用したい」と相手の気持ちまでをも手玉に取る構えだ。渡辺監督からは、短期決戦に向けた金言も授かった。「一つでも自分の自信のあるボールがあれば勝てる」。勝負どころでは自慢の浮き上がる直球を迷わず投げ込むつもりだ。

 守護神を務めた昨年はCSファイナルSでソフトバンクと対戦。第3戦の延長12回に長谷川にサヨナラ打を許し、目の前で日本シリーズ出場を決められた。「昨年はああいうふうにやられている。今年は仕留める気持ちでやりたい」。1年後。チームの勝ち頭へと変貌を遂げた牧田が、まずは昨年の借りを返す。

 【今季の牧田VSソフトバンク】

 ▽4月24日(ヤフードーム)6回2/3を1失点で敗戦。初回に松田に適時打を浴びた以降は粘りの投球も打線の援護なし。

 ▽8月23日(県営大宮)日本通運時代から慣れ親しんだ球場で7回無失点、8三振を奪い勝利。

 ▽9月6日(西武ドーム)6回2/3を1失点(自責0)の力投で初の10勝に到達。

 ▽9月19日(ヤフードーム)7回1/3を無失点で同カード3連勝。8回1死一、二塁から涌井の救援を仰ぎ、完封リレー。

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