松坂 退団覚悟「6年間がこういう終わり方になるとは」

[ 2012年10月5日 06:00 ]

<ヤンキース・レッドソックス>“奇跡”は起こらず。3回途中、5失点で降板となったレッドソックス・松坂(左から2人目)。右から2人目はバレンタイン監督

ア・リーグ レッドソックス2―14ヤンキース

(10月3日 ニューヨーク)
 レッドソックスの松坂は最終登板でも完全復活を証明することはできなかった。2回の逆転3ランなど2本塁打を浴びて、2回1/3を5失点KO。「悔しさしかなかった」と唇をかんだ。

 今年6月に右肘の腱移植手術から約1年ぶりにメジャー復帰したが、最後まで投球の繊細な感覚が戻らず1勝7敗。防御率8・28は年間10試合以上先発した投手では球団ワーストで「手術明けは思っていたよりも難しかった。一生忘れることのできない一年になった」と無念さをにじませた。

 今年で6年契約が満了。1年目は世界一に貢献するなど最初の2年間は33勝15敗だったが、09年以降は度重なる故障もあり17勝22敗。ベン・チェリントンGMは来季について明言を避けたが、松坂は「ボストンでの6年間がこういう終わり方になるとは思っていなかった。残れるなら残りたいが、その可能性は限りなくゼロに近いと思う」と退団を覚悟している。FAとなった場合、スコット・ボラス代理人に一任し、メジャーでの移籍先を探していく。

 イチローとの対戦は2打数無安打。初回は「ここで対戦するために手術をして戻ってきたんだ」とかみしめた。天才打者との勝負は今後も再起への活力となる。「トレーニングはイチローさんとまた対戦することを頭に入れてやっていく。やらなきゃいけないことはたくさんある」。来季の復活を信じ、今月中旬にもトレーニングを再開する。

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2012年10月5日のニュース