V決めた黒田「思ったよりシャンパンが多くなかった」

[ 2012年10月5日 06:00 ]

<ヤンキース・レッドソックス>優勝を決め、シャンパンファイトでヤンキース・黒田(左)はイチローと抱き合う

ア・リーグ ヤンキース14―2レッドソックス

(10月3日 ニューヨーク)
 地区優勝が懸かった大一番、しかも松坂との投げ合い。しかし、ヤンキース・黒田はいつもの黒田だった。「納得するもの(ボール)は少なかった」と言うが、7回を7安打2失点で16勝目。ドジャース時代の09年以来、3年ぶりのシャンパンファイトに浸った右腕は「何回やってもいい。思ったより、シャンパンが多くなかったですね」と笑った。

 4年間過ごしたドジャースを離れ、今年1月に年俸1000万ドル(約7億9000万円)でヤ軍に移籍。名門球団は大一番での勝負強さを評価して獲得したが、期待通り、投手ではMVP級の働きを見せた。37歳ながら先発陣では唯一ローテーションを守り抜き、登板試合(33)、勝利数(16)、投球回(219回2/3)、奪三振(167)は日米通じて全て自己最多を更新した。投球回はリーグ4位だった。主将のジーターも「ヒロがマウンドにいたから、信頼して任せられた」と称えた。

 7月からチームメートとなったイチローについて「学ぶところがたくさんあった。年齢も1つ上で、いい刺激を受けた」と感謝した黒田。ドジャース時代に果たせなかった世界一へ、背番号18は気力を振り絞ってマウンドに立つ。

 ≪日本選手では史上3人目≫地区優勝を決めた試合に先発し勝利投手になったのは、日本選手では史上3人目。95年のドジャース・野茂が初めてで、9月30日のパドレス戦で8回6安打2失点11奪三振。2人目は07年のレッドソックス・松坂で9月28日ツインズ戦で8回6安打2失点8奪三振。15勝目を挙げると、試合後に2位ヤンキースが敗れて優勝が決定。救援投手では01年にマリナーズ・佐々木が9月19日のエンゼルス戦に5―0の9回から登板。1回を3者凡退に抑え、胴上げ投手になっている。

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2012年10月5日のニュース