独占手記 杉内「痛感」巨人は特別 FA選手の役割果たしホッ

[ 2012年9月22日 11:03 ]

<巨・ヤ>ペナントを持ちVサインする杉内(中)

セ・リーグ 巨人6-4ヤクルト

(9月21日 東京D)
 【巨人・杉内俊哉投手独占手記】うれしさ以上にホッとしてます。こういう気持ちになるのは初めて。これがFA入団の選手なのか、と実感してます。数年前、王さん(ソフトバンク球団会長)と食事をさせていただいた時に「巨人は特別だぞ」とおっしゃっていました。その時は、まさか巨人に入団する日が来るとは思っていなかったのですが、1年間戦って、あの言葉の意味を痛感させられました。

 他のチームは「打倒・巨人」で全力で来ました。投手はエース級、打者も目の色を変えて打席に立ってくる。初体験だった阪神との伝統の一戦も印象的でした。あの雰囲気は巨人と阪神の選手しか味わえません。あの舞台に立てることは、幸せなことだと思います。そんな中でノーヒットノーランを達成(5月30日楽天戦・東京ドーム)できたことはうれしかった。9回2アウトから完全試合を逃しましたが、その時のファンの方の「杉内コール」が凄かった。心強かったですし、何としてもノーヒットノーランは達成しないと、と思いました。 18番を背負うことに重圧はありましたが、それよりも、うれしくて仕方がなかった。キャンプイン前夜は、宿舎の部屋で何度も着ましたよ。洗面所の鏡に背中を映し、体をひねりながら写メを撮ってね。5、6回は撮り直しましたかね。こんなにはしゃいだのは、プロ入りした時以来です。 

 小さい頃から憧れて打撃フォームをまねたり、特集された雑誌を買っていたのが原監督でした。今年のリーグ企画で昔のユニホームを着用して戦いましたが、監督のユニホーム姿には興奮しましたね。「テレビで見てました!」って心の中で叫んでました。その監督から、5月の阪神戦(4日、甲子園)で完封した後に「ファンも監督も(杉内と同じ)チームの一員になれてうれしく思います」という言葉をいただきました。あの時はうれしかった。え?そんなふうに思ってくれてたんですか、って感動しました。 

 悔しかったのは左肩違和感での離脱です。優勝に向けた大事な時期でしたので、とにかく申し訳なかった。そういう時には入団時に原沢球団代表(兼GM)にいただいた長嶋終身名誉監督の「洗心」と書かれた色紙を見て気持ちを安らげました。こういった物を用意してくれた球団のために早く復帰する、と気持ちを強く持つことができました。

 巨人に入って一番驚いたのは上下関係がしっかりしていたこと。例えばエレベーターの乗り方一つにしても、先輩が先で後輩は後から。昨年までいたソフトバンクは和気あいあいとした感じで、そんな順番はなかった。これが巨人か、って一人で妙に感心してました。

 目標は日本一。投手会を開催して僕がなじめる環境をつくってくれたテッチャン(内海)。強力打線で援護してくれた野手の皆さん。1年間、体のケアで支えてくれたトレーナーの方たちなど、移籍して新たな良い仲間に出会えました。そんなみんなともう一度、ビールかけを楽しみたい。クライマックス、日本シリーズと力を出し切ります。

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