長野 3年目で優勝初体験「テレビで見るより実感ある」

[ 2012年9月22日 06:00 ]

<巨・ヤ>スパイダーマンの衣装でビールをまく長野

セ・リーグ 巨人6-4ヤクルト

(9月21日 東京D)
 自身初体験の優勝を、自らのバットでたぐり寄せた。4―4の6回1死満塁。巨人の長野は内角スライダーをしぶとく左前に運び2走者を迎え入れた。

 右打ちの得意な若武者が言った。「いつもは引っ張った打球は少ないのですが、球場の雰囲気に乗せられて振り抜くことができた」。7回、守備に就く際の「長野コール」が全身に染みた。

 この時のために、いちずな思いを貫いた。06年には日本ハム、08年にはロッテの指名を拒否。09年、ついに巨人入りへの初心が結実した。「(優勝は)3年目で初めてですけど本当にうれしい。テレビで見ているときより実感もある」。昨季は首位打者に輝いたが、過去2年間は優勝に届かず。責任が増した今季、リードオフマンとして新境地を切り開いた。

 借金7に沈んでいた4月26日のDeNA戦(鹿児島)から、起爆剤として新1番に。制約の多い打順に悩み、積極性を失いかけて打率2割7分台に低迷した。転機は首脳陣の言葉。村田打撃コーチ、橋上戦略コーチらに「遠慮する必要はない。好きにやっていい」と言われて楽になった。「状況次第ですよね。対戦経験のある投手なら関係ない。初球から積極的にいく」。7月12日の広島戦(東京ドーム)ではプロ初の初球先頭打者本塁打。8月末には3カ月ぶりに打率3割へ復帰した。

 クールに見えるが、凡退後にはベンチで椅子などを蹴り上げる熱い男。そして人一倍、温かい心も持つ。仲のいい先輩の越智が、難病の黄色じん帯骨化症により離脱すると、ヘルメットに目立たぬよう越智の背番号22を記し、病室を見舞った。

 祝勝会ではスパイダーマンの衣装ではじけた。「この格好をしてみたかった。きょうだけはビールかけに浸りたい。CSも勝って日本一になって、もう一回ビールかけをしたい」。巨人を、仲間を思い続け、迎えた瞬間。この喜びを胸に、長野はもっと大きくなる。

 ▼巨人・矢野(32歳の誕生日でリーグ優勝)優勝できたのはうれしいけど、前半戦ケガしたし、これからです。

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