栗山主将が来た!涌井 初イニングまたぎも奮い立つ

[ 2012年9月20日 06:00 ]

<ソ・西>2番手で登板し1回2/3を無失点に抑えた西武・涌井

パ・リーグ 西武2-0ソフトバンク

(9月19日 ヤフーD)
 2点リードの8回1死一、二塁。西武・渡辺監督が動いた。好投の牧田に代えて、守護神・涌井を告げた。5月に抑えに転向後、44試合目にして初のイニングまたぎ。チームは4連敗中。「8回がそういう(接戦の)展開ならいこうと思っていた」。それだけ、この試合の持つ意味は大きかった。

 その執念を涌井も感じ取った。5日ぶりの登板で肩は万全。内川に対し、直球で押しまくった。ファウルで粘られたが最後はスライダーで遊ゴロ併殺に。9回2死満塁も、強気の攻めでしのいだ。1回2/3を無失点で24セーブ目を挙げた右腕は「9月下旬から10月にかけて回またぎはあるぞ、と言われていた。しびれましたね」と振り返った。

 奮い立つ理由もあった。左腕の骨折で離脱している栗山主将が、渡辺監督に「こういう(連敗の)状況だから来てくれ」と声をかけられ、急きょ福岡入り。試合前のミーティングで「出ている選手は輝いて見える。逆転優勝もいける。みんなで力を合わせて勝とう」と気勢を上げた。「栗山さんが来てくれて一気に(テンションが)上がった。みんな、プレーオフに連れていってあげたいと思っている」。涌井はナインの思いを代弁した。

 試合後は指揮官の発案で、福岡市内の焼き肉店で全員参加の決起集会。2日前に登板し、前日に帰京していた岸は呼び戻され、残留組の石井も合流した。21日からは2・5ゲーム差で首位・日本ハムとの3連戦(西武ドーム)。渡辺監督は「この1勝は大きい」とうなずいた。結束力を高めたナインは総力戦で天王山に臨む。

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2012年9月20日のニュース