G戦たった5勝 和田監督悔しさあらわ「ウチが巨人に貯金を…」

[ 2012年9月17日 10:58 ]

<巨・神>3回、阿部にソロ本塁打を打たれ、険しい表情の和田監督

セ・リーグ 阪神2-4巨人

(9月16日 東京D)
 今年最後の伝統の一戦を競り負けた。歳内の代役で先発機会の巡ってきた秋山が3回までに4失点すれば、攻撃でも好機に決定打を欠く今季を象徴する展開で11残塁。見せ場を金本の惜別弾に頼るしかない敗戦だった。阪神・和田監督が昨秋の就任以降、対抗心をあらわにしてきた宿敵に対して5勝15敗4分けの戦績に終わった。

 「やっぱりこういう結果になったのは残念だ。特に東京ドームで1つしか勝てなかった。うちの戦いが巨人に貯金を作らせることになってしまった」

 開幕前には甲子園球場ではつなぎの野球で競り合い、東京ドームでは本塁打を打ち合う空中戦を挑む絵を描いていた。始まってみれば、本拠地戦でも負け越し、敵地に至っては1勝9敗2分けの惨敗を喫した。直接対決で大きく後れを取り、全体順位でも首位から30差を付けられる5位に沈む屈辱を味わった。

 9月に就任した中村GMは「巨人にひけを取らないチームを目指す」と打倒巨人を猛虎再建の旗印に掲げている。和田監督も同じ気持ち。いや、現場責任者としてもっと強い感情を抱いていた。

 「もちろん、この悔しさを持ち続けていく。今年はもう試合がないから返すことができない。来シーズンまで悔しさを持ってやっていかないといけない」。わずかながらクライマックスシリーズ進出の可能性を残すとはいえ、来季の雪辱を見すえた。選手たちにも屈辱を胸に刻みつけることを望んだ。打倒巨人―。猛虎の使命をかみしめるように今年最後の敵地を後にした。

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2012年9月17日のニュース