引退惜しむ阪神ナイン…中村GM「指導者としてグラウンドに」

[ 2012年9月12日 18:31 ]

記者会見で引退を表明し、南信男球団社長から花束を受け取るプロ野球阪神の金本知憲外野手

 阪神の金本知憲外野手(44)が12日、今季限りで現役引退することを発表した。21年の現役生活を終える「鉄人」に、阪神の同僚、ゆかりの人物からも引退を惜しむ声とねぎらいの言葉が相次いだ。

 ▼阪神・坂井オーナーの話 リーグ優勝の原動力となり、後輩の手本としてチームを引っ張ってきてくれた。功績を挙げればきりがない。連続フルイニング出場は想像を絶する努力のたまもの。

 ▼阪神・南信男球団社長の話 2003、05年の優勝の一番の立役者。試合中のプレーだけじゃなく、練習に取り組む姿勢でいい影響をチームに与えてくれた。この10年は彼中心のチームだったと思う。

 ▼阪神・中村勝広ゼネラルマネジャーの話 あらためてこうなると、これからどうしようという思い。(来季も)残ってくれた暁には兼任コーチを要請しようと思っていた。近い将来、指導者としてグラウンドに立ってほしい。

 ▼阪神・和田監督の話 きのう(11日)の試合前に本人から聞いた。決意は固く、考えた末の決断だろう。タイガースを変えてくれた選手。あと何打席チャンスがあるか分からないが、最後まで見届けたい。引退のことは考えず、起用していく。

 ▼阪神・桧山の話 一緒に10年もやった。(プロ入りが)同期というのもあるし、簡単には語れない。一緒のユニホームで優勝も味わえた。寂しいのひと言。

 ▼阪神・新井貴の話 やはり寂しい。最後は金本さんらしい身の引き方で、さすが金本さんだなと思う。姿を見ているだけで言葉は要らない。それだけで勉強になった。

 ▼阪神・鳥谷の話 当たり前のようにいた先輩がいなくなるのは寂しい。まだ正直、実感が湧かない。練習する姿や試合に臨む姿など、背中を見てここまできた。自分もそういう先輩でいたい。

 ▼阪神・藤川の話 マスコミとファンの厳しい(視線の)中で、愚痴一つこぼさずにやったことに一番感銘を受ける。最後までチームの責任を一身に背負ってやってくれた。もっと楽にプレーできるようにしないといけなかった。

 ▼阪神・新井良の話 寂しい。まだ実感が湧かない。

 ▼オリックス・岡田彰布監督(2004~08年の阪神監督)の話 本人の決断。いつか(引退は)来る。チームを変えた。それぐらいの影響力があった。チーム事情もあったと思う。若手への切り替えもある。

 ▼楽天・星野監督の話(優勝した03年の阪神監督) この10年で阪神の最大の功労者だろう。すごい選手。現役選手のかがみで、本当に頭が下がるくらいだった。こんな選手は出てこないだろう。いろいろな選手と一緒にやったけど、あいつがナンバーワンだな。

 ▼楽天・田淵ヘッドコーチの話(優勝した03年の阪神コーチ) 若手の見本、動く教科書だった。こちらが一つ言ったら、十を分かってくれた。金本が阪神に入ってから、みんながウエートトレーニングをやるようになった。

 ▼野村克也元楽天監督の話 わたしと同じで、もともと大きな期待を受けずにプロ入りし、誰にも負けない努力でここまでやってきた。努力家タイプの典型である好打者の引退は残念だ。努力と挫折を繰り返した者だからこそ、経験を生かした指導者になれるはずだ。

 ▼オリックス・井川(阪神時代の同僚)の話 金本さんが来てくれたから優勝できた。チームでの存在は大きかったです。本当はもう一度、対戦したかった。それがかなわなくて残念。

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