全得点に絡んだ兵庫・中村茜「本当の姿を思い出してきたかな」

[ 2012年9月9日 11:27 ]

全得点に絡む活躍の兵庫・中村茜

 日本女子プロ野球リーグは8日、ほっともっとフィールド神戸で後期の2試合を行い、第1試合は兵庫スイングスマイリーズが京都アストドリームスを2―1で下し、第2試合の兵庫スイングスマイリーズと大阪ブレイビーハニーズは2―2の引き分けに終わった。

 兵庫のブンブン丸が復活し、チームを後期開幕から負けなしの5連勝へと導いた。0―0で迎えた第1試合の4回二死。4番中村茜はツーボールから甘く入ってきた外角球を思い切り左翼線へねじ込んだ。悠々と二塁に到達すると、続く5番川保の右中間二塁打を呼び込み、先制ホームを踏んだ。

 「自分の本当の姿を思い出してきたかなという感じがしています。まだ反省する点はたくさんあるんですけど、投手との間合いとかつかめるところまできたので」。同点の6回1死一、三塁では、詰まりながらも強引に中前へと運ぶ勝ち越し打を放った。

 8月下旬にカナダのW杯を終えてからは、本来の打撃に程遠い状態が続いた。「日本に帰って打ちたいという気持ちが出過ぎて、バットが出て来なかった。体ばかりが開いて、バットを出すことができなかった」。

 日本と国際大会とのストライクゾーンの違いにも戸惑い、帰国後はボール球に手を出すことも多かった。見極めをしっかりと行うため、軸をしっかりと残した上、速打ちティー打撃を繰り返すことでバットを走らせることに成功。中村茜の代名詞でもある「引っ張り」は、完全に戻ってきた。

 「全然打てなくて迷惑をかけていたので、勝利に役立てて良かった。先制されても私達に負けている雰囲気はない。みんなの勝ちたいという気持ちが一つになっている」と前期の首位打者は力強く語った。後期もチームの優勝はもちろん、京都・川端友紀との首位打者争いにも闘志を燃やす。中村茜が目を覚ました今、兵庫の3連覇が現実味を帯びて来た。

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